日本の美しいこころ 〜和の心〜
昨日は「 敬 」について書きました。
日本語には敬語の種類がたくさんあります。
相手を高める尊敬語、自分がへりくだる謙譲語、ていねいな言葉使いの丁寧語。
色々な表現で相手への敬意を表すことに心をくだいてきた日本人。
そこには目に見える人間だけでなく、
その人間に宿る「 命 」に対する畏敬の念があります。
古代の日本人にとって、命とは神であり、天照大神の分け命でした。
だからこそ、日本人は自然や見えないものに対しても敬意を持って暮らしてきました。
古代の日本人は生き生きと生きる為に、自らの生命力を活性化するために、目には見えない「 命=自然=神 」と交流を持つことを大切にしてきました。
そして「 命=自然=神 」と交流を持つことができる心が「 清 」の心です。
「 清 」とはpurity、純粋であるということです。
ありのままで嘘がない心。
こどものような素直な心のことです。
だから神社にお参りする時には、手を洗い口をすすぎます。そしてキレイになって神様にお参りするのです。
神様の前に出る時には「 清 」の心でなくてはなりません。
よく神社のご神体として鏡が祀られてありますが、あの鏡にはありのままの心が映し出されます。
嘘のない「 清 」の心でないと神様とは対面できませんでした。
お祓(はら)い、禊(みそ)ぎ、それらは邪悪なもの、汚いものを除き、「 清 」を保つためにありました。
昔の日本人は清き明き心であることを最も大切にしてきました。
話はかわって、アニメ「となりのトトロ」で、最初にトトロに会うことが出来たのは、5歳のメイでした。
メイは、ありのままで純粋で素直な心、「 清 」の心です。
だから、メイは森の精霊トトロに会うことが出来たのです。
そして五月(さつき)も。
残念ながら大人にはトトロは見えません。
その心が清く純粋で素直でないからです。
大人はその知識や経験から先入観を持って物事を見てしまいます。
大人は自分の損得や善悪の観念から、エゴの観点から物事を見ています。
物事をありのままに素直に見ることができません。
では、大人の心は清くならないのか?
いいえ、その為に日本人は「 茶道 」をはじめ、様々な「道」を通して心を磨く、つまり心を清くする方法を見つけ出してきました。
経営の神様といわれた、パナソニックの創業者、松下幸之助氏は晩年、「素直な心」の大切さを説かれていました。
松下氏が創設されたPHPという団体も「素直な心」を世に広めて、みんなが幸せにくらしていけるようにとの理想から生まれました。
「 清 」の心とは、一言で言えば、ありのままで素直な心です。
自分の善悪にとらわれず、好き嫌いにとらわれず、素直にそのままを受け入れ、そのままに感謝していく心。
それはエゴに振りまわされない心のことです。
「 清 」の心は「 誠 」の心に通じます。
とらわれることなく、素直な心で、真心をもって対する。
そう心がけることが「 清 」の心に近づく道であるように思います。
明日は、いよいよ最後、「 寂 」について書きます。
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