神戸市立墓園に関する、2016年春のお彼岸のお知らせ
一般庶民がお墓を持つようになった江戸時代の頃の墓地と言えば、
檀家制度によってお寺の境内につくられた墓地(寺院墓地)、
もしくは、村や集落の墓地(みなし墓地)というのが当たり前でした。
そして、江戸から東京へと変わった明治時代になると、
1874年(明治7年)には、日本で初めての公営墓地となる、
青山墓地ができ、その後、谷中墓地・染井墓地・雑司ヶ谷墓地・亀戸墓地と、
東京市(現在の東京都)には5つの公営墓地ができたのでした。
しかし、東京市の市街地化と人口増加に伴い墓地不足となり、
東京市外での墓地の造営が必要になってきたのです。
それに伴い、近代的な公園墓地形式の公営墓地である
多磨墓地(現在の多磨霊園)が1923年(大正12年)につくられました。
それとともに土葬から火葬へと移行することになります。
さらに1935年(昭和10年)に八柱霊園、
1948年(昭和23年)に小平霊園がつくられました。
そして、1971年(昭和46年)には八王子霊園がつくられました。
これらのいずれの霊園も広大な敷地を有し、
自然との調和を計りつつ整然と区画された公園墓地です。
しかし、従来からある寺院墓地と公営墓地だけで、
東京都など、人口の多い都市部の墓地需要を解消することはできず、
民営によって管理・運営される霊園(民営霊園)が、
次第に増加して全国の郊外を中心に数多くつくられてきました。
これらの民営霊園も近年になると、
単なる公園墓地としての形式ではなく、
様々な形態の民営霊園が登場してきました。
墓地の種類をくわしく知る
さまざまな墓地の種類について詳しくは以下のコラムをご覧ください。
公営墓地
みなし墓地
寺院墓地
民営墓地
ガーデニング霊園
その一つが「ガーデニング霊園」と呼ばれるものです。
色とりどりの草花や生け垣が植栽され、
その美しさや霊園の雰囲気の明るさなどから、
近年、高い人気を誇っている霊園です。
それらの霊園案内のチラシ等には、緑鮮やかな芝生や、
見事に選定されたバラな花などの写真が満載されています。
しかし、ガーデニングの経験をお持ちの方ならご存知の通り、
花を美しく咲かせたり、植物を病気から守ったりすることは、
大変なことで、思っているほど簡単にできるものではありません。
それだけに、その霊園の“ガーデニング”は、
本当に大丈夫かをよく確認してみることが必要です。
手入れの行き届いたガーデニングは、本当に美しいものです。
ガーデニング霊園も内容は様々で、園内のスタッフが、
墓所内に植えられたパンジーの花の葉を一枚一枚めくり、
病気がないか、虫がついていないかなどを、
丹念にチェックをしている霊園もあれば、
葉が枯れて変色してしまっている植栽が、
そのまま放置されている霊園があるのも事実です。
ガーデニング霊園のチェックポイント
■芝生の中に雑草が生えていないか、草丈は伸びすぎていないか?
■病気(うどん粉病、灰色カビ病など)にかかっている植物はないか?
■葉についたクモや昆虫の巣が、そのまま放置されていないか?
■開園から数年が経過した霊園では、
年月が経つことによって植栽が傷んではないか?
(開園後の植栽の手入れが行き届いているか?)
■ガーデニングについて専門知識のあるスタッフが常駐しているか?
(来園者や見学者の質問に、スタッフがきちんと答えることができるか?)
■季節ごとに四季折々の花を咲かせる工夫がされているか?
ガーデニング霊園を購入を検討される際には、
これらの点について事前に確かめることが重要です。
~つづく~
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