知らない人が損をする「指定石材店制度」という仕組み⑦指定石材店制度に関するトラブルの実例 /神戸新聞マイベストプロ神戸主催セミナー「お墓選びで知っておきたい5つのポイント」おさらい
悪質業者が引き起こす具体的なトラブルの事例
今回の事例は、墓石のひび割れに関する事例です。
ありとあらゆる言い訳トークを備えている石材店もあると聞きます。
【事例.4】完成したばかりのお墓なのにひび割れが!
石材店から施工工事が完了したとの連絡を受けて霊園に確認に行ったところ、
完成したばかりのお墓なのに、墓石にひび割れがありました。
さっそく取り替えてほしいと石材店にお願をしたのですが、
なかなか対応してもらえなくて困っています。(60代・女性)
【解説】建ててすぐの墓石が自然にひび割れするとは考えにくい
こうしたトラブルが発生した場合には、
先ず契約書に同様のケースに該当する記載がないか確認をすることです。
そして、保証が付いていれば、その内容について双方で確認し、
それに従って対応してもらえるよう交渉します。
もし、保証について明記されていない場合でも、
完成したばかりの墓石にひび割れが生じるなんてことは、
よほど強い衝撃を与えない限り通常では考えにくい状況です。
ただ、お墓に使用する石は、打撃には弱いので、
角の部分や、蓮華加工などの鋭利な部分は、
ちょっとした衝撃でも欠けてしまいます。
今回のケースのように墓石全体にひび割れが生じているのならば、
原石もしくは、加工・施工上に原因がある可能性が高いでしょう。
一般的には建立後一年以内に発生した瑕疵であれば、
社会通念上、石材店側には保証の義務があると考えられます。
どうしても業者側が交渉に応じてくれない場合は、
最寄りの消費生活センターに相談されることをおすすめいたします。
~つづく~
※参考文献/・「霊園ガイド・2011上半期号」(株式会社六月書房発行)
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