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国産墓石なら本当に安心?⑤どんな石材店で「大島石」のお墓を買えばいいの?/神戸新聞マイベストプロ神戸主催セミナー「お墓選びで知っておきたい5つのポイント」おさらい

2012年2月4日 公開 / 2014年8月1日更新

テーマ:無料セミナー

コラムカテゴリ:冠婚葬祭

コラムキーワード: 墓石 種類お墓

国産墓石なら本当に安心?⑤どんな石材店で「大島石」のお墓を買えばいいの?/神戸新聞マイベストプロ神戸主催セミナー「お墓選びで知っておきたい5つのポイント」おさらい

~前のコラムからの続きです~


前回のコラムでは、近年市場に墓石として流通している
「大島石」の墓石の大半が中国の石材加工工場で造られ、
薬品処理をはじめとする様々な“ごまかし加工”を施された墓石が
大量に出回っている現状についてお話しさせていただきました。


では、本当に安心できる素晴らしい「大島石」で
お墓を建てたい場合はいったいどうすれば良いのでしょうか?



…とは言ったもののなかなか難しい問題です。



もし、私が石材業を営んでなかったとして、
安心できる品質の「大島石」でお墓を建てたいとしたら、
きっと以下のような項目を基準にお店選びを考えるでしょう。

1.テレビのCM等でよく見る大手の石材店。
2.創業○○年の老舗の石材店。
3.お寺の住職が薦める石材店。
4.葬儀社等が紹介してくれた石材店。

まあ、こんな感じでお店選びをしていたでしょう。



ところが、自分自身が石屋の業界に入り、
長きにわたって業界の中を見てきますと、
少しずつですが色々なことが見えてくるのです。

もし私が今の知識(石屋としての)がありながら石屋ではなく、
単なる消費者として「大島石」(大島石以外の国産墓石も同じです)の
お墓を購入するとしたらどのような基準でお店選びをするでしょう。


石材業界の裏も表も知っている消費者!

こんな手ごわい消費者、滅多にいないですよねぇ(笑)。


さぁ!いよいよ「大島石」のお墓選びのスタートです。


どんな石材店で「大島石」のお墓を買えばいいの?


先ずは、「大手の石材店か小さな石材店か?」という問題ですが、
実際、今でも時々お客様から「従業員は何人いるの?」という質問が出ます。

尋ねられている私自身も「何の為の質問なの?」と思うのですが、
お客様からすれば、大きな規模で、たくさんの社員がいて、
手広く商売をやっている方が安心なもかもしれません?

けれども、規模や社員数に関係なくつぶれる会社はつぶれています!

とは言っても、店舗や展示場を持たずに、
マンションの一室を自宅兼で商売をやっているような
ブローカー的な石材店はやはり避けますね!


私の個人的な考えですが、大きな会社から買うべき商品と、
小さな会社から買う商品とは異なるような気がいたします。

車や電化製品などの多くの工業製品を造る際には、
定められた規格・基準に沿って製品を大量に生産します。

したがって、様々な研究施設や製造ラインが整った
大手メーカーによって造られた製品を買う方が安心でしょう。

たとえば、大手メーカー製の電化製品を
どこの電気屋さんで買っても商品は同じです。

それならば、少しでも安い店で買った方が徳ですよね!
(もちろん、アフターサービス等の問題もありますが…)


しかし、「石」というものは大地の自然から採掘される天然資源です。


その為、二つとして全く同じお墓は出来ません。


その時その時によって微妙に異なる素材を吟味しながら、
お客様ごとの注文に応じながら石職人の熟練技にて造り上げていきます。

それだけに、その店の“こだわり”や経営者の考え方、
お客様に対する姿勢等のすべてが製品の出来栄えに表れてきます。
(ここはとても重要ポイントです!)


ここが「お墓」の判りにくい所なのです。


これって、どこか料理の世界とよく似ているような気がしませんか?


外食産業においても、全国に数多くのチェーン展開をし、
どこの店舗で食べても同じ味と同じサービスを提供している大手のお店。

親方(経営者)が朝一番に自ら食材の仕入れに行き、
お客様の注文にあわせて一品ずつ料理を作りもてなす小さなお店。


どちらが好みかは個人個人の好みがあるでしょうが、
私が「お墓を買う店」として選ぶなら後者の方です!

もちろん、それには、その石材店の経営者が
単に利益追求のみに走っているのではなく、
常に消費者目線でお墓づくりを実践しているかどうかが大前提となります。


つまり、「石の善し悪しよりも先ず人としてどうか!」です。
(単なるお人好しではなく「お墓のプロ」としてどうか?)


でも、これってどうして見極めればいいのでしょう?
実際のところかなり難しい問題だと思います。



答えはちょっと宿題にさせてください。



次に、「老舗の石材店か比較的新しい石材店か?」についてですが、
これも同じく、お客様から「おたくは創業何年?」なんてたまに尋ねられます。


一昔前の話なら、やはり長く営んでいる“老舗の石材店”と言えたでしょう。


ところが、今では必ずしも「老舗=信頼できる石材店」という
図式が当てはまるような時代ではないように思います。

これは石材業に限らず他の業界も同じことですが、
「老舗」の名に恥じないように頑張っている素晴らしい店もあれば、
「暖簾の上にあぐらをかいている」だけの単に年数を重ねただけの店もあります。
(大阪の老舗料亭「船場○兆」事件の例もあります)

石材店にとって創業年数というものがどれだけ大切なのかは解りませんが、
(他の業界はあまり創業年数を全面に打ち出していないように思うが…)
やはり、重要なのはその店の経営理念であり、製品の品質の良さであり、
仕事に対する「経営者のモノの考え方」の方が大切だと思います。

結論として、石材店の裏も表も知っている「消費者としての私」が選ぶなら
老舗かどうかという問題はさほど関係なく石材店を選びます。


最後に、お寺の住職や葬儀社等の人に薦められた石材店はどうかという問題ですが、
どのような意図でその石材店を紹介したかによると思います。

ホントに、誰もが認め、噂にも聞くほど素晴らしいお墓を造り、
価格も適正で、アフターサービスも万全であると評判の石材店だから、
お寺の住職や葬儀社等の人が薦めてくれたのか?

それとも、単なる利害関係の付き合いにより、
その石材店を紹介したかによって意味合いは大きく異なります。


…と考えると、人からの紹介は断りにくいし、
もし、お願するにしても言いたいことも言いにくいものです。


やはり、自分の目と耳で確かめるのが一番です!


以上の様に、お墓に関する知識を持っていない人(いわゆる一般消費者)が選ぶ石材店と、
もし、業界人が消費者だったらの立場で選ぶ石材店とではこれだけ選び方が違うのです。


※これはあくまでも私の個人的な主観につき、すべての方に当てはまるものではありません。




         
              
                 ~つづく~






次回のコラムでは、先ほど宿題にさせていただいております、
「こんな店では大島石のお墓は買わない!」(あくまで私の主観です)をお届け致します。




※以下のバックナンバーから読んでいただければなお良く解ります!

①“知らない人が損をする「指定石材店制度」という仕組み”について詳しくはコチラまで
http://mbp-japan.com/hyogo/daiichisekizai/column/22524/

②“あまり知られていないお墓の流通経路”について詳しくはコチラまで
http://mbp-japan.com/hyogo/daiichisekizai/column/23007/

③“お墓のごまかし加工や産地偽装”について詳しくはコチラまで
http://mbp-japan.com/hyogo/daiichisekizai/column/23876/



「オリジナルデザインのお墓」について詳しくはこちらまで
http://www.daiichisekizai.com/design/cat_cat152/
神戸の「お墓のプロ」、(株)第一石材・能島孝志の神戸新聞取材記事はこちら!
http://mbp-japan.com/hyogo/daiichisekizai/
神戸・兵庫・阪神間の“いいお墓づくり”は「和型墓石」から「デザイン墓石」まで第一石材へ
http://www.daiichisekizai.com/

この記事を書いたプロ

能島孝志

お墓のプロ

能島孝志(株式会社第一石材)

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