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国産墓石なら本当に安心?③石目・色目を合わせて造る国産墓石!/神戸新聞マイベストプロ神戸主催セミナー「お墓選びで知っておきたい5つのポイント」おさらい

2012年1月26日 公開 / 2014年8月1日更新

テーマ:無料セミナー

コラムカテゴリ:冠婚葬祭

コラムキーワード: 墓石 種類お墓

御影石採石丁場

~前のコラムからのつづきです~


前回のコラムでは「国産墓石」と称されて販売されている墓石の多くは
日本の石を中国の石材加工工場に送り製品として制作され日本に逆輸入されており、
それらのほとんどは「中国加工」の事実を伏せて販売されているお話をさせていただきました。

弊社でも数年前まではごく少数ですが中国で加工制作された「国産墓石」を
販売していた時期もありました。(もちろんお客様には「中国加工」と伝えています!)

しかし、同じランクの原石を中国に送っているにもかかわらず、
どうしても日本の石職人が造ったものと比べると製品レベルに差があります。


「ほんとに同じ原石を使ったのか?」と思うくらい違うのです。


石目・色目を合わせて造る国産墓石!


こんなことを言うと一般の消費者からすると、
「プロだからそのような違いが判るのだからであって素人には判らない!」
と言われるかもしれませんが、そんなことはありません。


現実に私どものもとにも消費者の方からの電話相談で、
中国で造られた「国産墓石」についての内容のものが数多く寄せられています。


お墓に使用する「御影石」と呼ばれる花崗岩は、
数千年前から数億年前(恐竜がいたころです)に
地球深部のマグマが表層でゆっくり冷やされて固まってできたものです。

その「御影石」にはいろんな鉱物が含まれ、
形成された時期・場所等により色・石目・特性もさまざまです。


そして、その組織は複雑なパズルのようにち密に結合されています。


日本の石職人たちは永い経験と匠の技で石の良し悪しを見極め、
色目や石目をていねいに合わせながら精魂こめて墓石を造ってきました。

関東方面の石のことはよく判りませんが、
関西方面で人気の高い「庵治石」「大島石」「天山石」などは
石目・色目合わせが難しく石職人の技術の差が歴然と判ります。

採掘された原石の一つの塊から墓石の上から下までの、
すべての部材を造ることが出来るとは限りません。

石目や色目が合わない場合は新たに別の原石を、
一から切断して磨きをかけて一つ一つの部材を造り上げていきます。


それゆえに、「お墓」は必然的に高価なものとなります。


そもそも、なぜ日本で採掘された重量の重い石を
わざわざ中国に送ってお墓を造ってもらう必要があるのでしょうか?


中国で採掘された石を中国で製品加工するのはまだ解りますが…。


1.日本にはお墓を造る石職人がいなくなったからでしょうか?

2.日本より中国の方がお墓づくりの技術が優れているからでしょうか?

3.日本より中国の方が“ごまかし”も無く信頼できるからでしょうか?



「いずれも違います!」



ただ単に日本で造るより中国で造る方が安いからです。
(しかし、これからは中国で安くモノをつくれる時代ではなくなりつつあります)


これは、墓石だけではなく衣料・日用品・工業製品等においても同様で、
私たちの身のまわりのモノの多くは中国をはじめとする新興国でつくられています。


だだし、それらの多くは日本側が定めた製品レベルのモノをつくることが条件です。


それによって、中国製であっても消費者としては、
何の問題もなく安心して使用する事が出来るのです。


「ユ○○ロの衣料」「カ○オの電卓」も“made in China”と表示されています。


もちろん、洗濯をして破れることもないし、故障もしません。


きちんとした技術指導のもとにつくられているのでしょう。


だが、自然の石を材料としてつくられるお墓はこうはいかないのです。


原石を切って見てみないと石目や色目の違いは判りませんし、
自然のモノだけにキズや玉(アザのようなもの)も出てきます。

しかし、その度に新たな原石を切り出し造り直しをしていては、
安いコストでお墓を造り上げることはできません。(それが目的なのですから)

ゆえに中国では、少々石目や色目が違っていてもやむを得ませんし、
そこそこの大きさの「玉」なら、そのまま製品として出荷されるのです。
(もちろん発注している日本の石材商社側も承知の上で造っているのですが…)


以前、ある消費者の方からのお問い合わせの電話では、
「天山石」で建てたお墓がパッチワークのように
それぞれの部材の色目が違って見える」とのご相談でした。


※このご相談内容について詳しくはコチラまで
http://mbp-japan.com/hyogo/daiichisekizai/column/4940/


ひどいモノではこの色目の違いをごまかすため、
墓石全体を均一の色目で着色を施しているものもあります。


わたし個人的には中国の石材加工工場にて造られた「国産墓石」と称するモノは
お薦めできませんし、弊社では現在取り扱いもしておりません。(もし注文されても!)


少々割高でもお墓は何代にもわたり永く使われるモノです。
「国産墓石」は日本の石職人にて造られた「純国産墓石」を
お選びいただくことをお薦めいたします。(絶対に!)







             ~つづく~







※以下のバックナンバーから読んでいただければなお良く解ります!

①“知らない人が損をする「指定石材店制度」という仕組み”について詳しくはコチラまで
http://mbp-japan.com/hyogo/daiichisekizai/column/22524/

②“あまり知られていないお墓の流通経路”について詳しくはコチラまで
http://mbp-japan.com/hyogo/daiichisekizai/column/23007/

③“お墓のごまかし加工や産地偽装”について詳しくはコチラまで
http://mbp-japan.com/hyogo/daiichisekizai/column/23876/



「オリジナルデザインのお墓」について詳しくはこちらまで
http://www.daiichisekizai.com/design/cat_cat152/
神戸の「お墓のプロ」、(株)第一石材・能島孝志の神戸新聞取材記事はこちら!
http://mbp-japan.com/hyogo/daiichisekizai/
神戸・兵庫・阪神間の“いいお墓づくり”は「和型墓石」から「デザイン墓石」まで第一石材へ
http://www.daiichisekizai.com/

この記事を書いたプロ

能島孝志

お墓のプロ

能島孝志(株式会社第一石材)

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