知らない人が損をする「指定石材店制度」という仕組み⑦指定石材店制度に関するトラブルの実例 /神戸新聞マイベストプロ神戸主催セミナー「お墓選びで知っておきたい5つのポイント」おさらい
「ご見学ですか?」に要注意!
過去に民営霊園の見学をされたことのある方なら
きっとご経験がおありかと思いますが、
お客様がが霊園へ見学に訪れると、
指定石材店が陣取った“詰め所”から
霊園の資料を持った営業マン(女性の場合もある)が現れ、
「ご見学ですか?」などと声をかけてきます。
そして「チラシはお持ちですか?」などと聞かれます。
何故このように尋ねるのかといいますと、
「見学の際には必ずこのチラシをご持参下さい」
と記されたチラシやDM等を持参されたお客様が見学に来られた場合、
そのお客様の担当は、自動的にチラシ等を発行した石材店となる、
というふうに定めている民営霊園が数多く存在するからなのです。
この時にお客様側から石材店を指定したり、
特定の業者のチラシを持って行かなかった場合には、
声をかけてきた担当者の石材店が、
自動的に見学者のお墓のすべてを担当することになります。
(これを仮に「A石材店」とします)
この決定にはお客様側の意思は関係ありません。
極めて一方的に決定されてしまうのです。
一旦、担当の石材店が決まってしまうと、
お客様がその霊園にお墓を建てる祭には、
お墓の施工を請け負うのは必ずA石材店となります。
墓石の建立費用やデザインなどが気に入らず、
担当の石材店を変更したいと思っても、
指定石材店制度が採用されている霊園では変更は認められません。
A石材店と他の石材店を比較するために、
相見積り(※)をとることも認められないのです。
お客様がどうしてもA石材店ではお墓を建てたくないと考えた場合、
もうその霊園に墓所を購入することは実質的に不可能になります。
A石材店と縁を切るためには、霊園そのものを変更しなければなりません。
これはとても不自然なことと思われるでしょうが、
これが、民営霊園の大多数で行なわれている
指定石材店制度の本当の現実の姿なのです。
※相見積り…複数の業者に同条件で見積りを提出させ比較すること。
「あいみつ」とも呼びます。
~つづく~
※参考文献:「霊園ガイド・2011夏号」(株式会社六月書房発行)
「オリジナルデザインのお墓」について詳しくはこちらまで
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