知らない人が損をする「指定石材店制度」という仕組み①業界独自の制度/神戸新聞マイベストプロ神戸主催セミナー「お墓選びで知っておきたい5つのポイント」おさらい

能島孝志

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知らない人が損をする「指定石材店制度」という仕組み①業界独自の制度/神戸新聞マイベストプロ神戸主催セミナー「お墓選びで知っておきたい5つのポイント」おさらい

~墓地の種類について④民営墓地/神戸新聞マイベストプロ神戸主催セミナー
「お墓選びで知っておきたい5つのポイント」おさらい
(2011.9.16コラム)からのつづきです~


前回までのコラムでは、墓地の種類についてお話させていただきました。
ここからは、一般の方々にとってはあまり知られていない、
霊園の「指定石材店制度」について詳しくご説明することにいたしましょう。


業界独自の制度「指定石材店制度」とは?


現在、多くの民営霊園では「指定石材店制度」とよばれる、
墓所販売のためのシステムが採用されています。

一般の消費者の方々にとっては、
あまり聞きなれない言葉だと思いますが、
この「指定石材店制度」とはいったい何なのでしょうか?

それは、仮に皆様が「○○霊園」という民営霊園を気に入られ、
そこで墓所を購入してお墓を建てたいと思った場合には、
その「○○霊園」が指定した石材店のいずれかで、
お墓を建てなければならないという決まりのことです。

では、なぜ多くの民営霊園では、
指定石材店制度が採用されているのでしょうか?

墓地や霊園を造りたいからと思っても、
誰もが勝手に経営することは出来ません。


墓地や霊園を造るには自治体の「経営許可」が必要となります。


しかし、日本における現在の法律では、
営利法人(株式会社、有限会社など)が、
墓地の経営に携わることはできません。


つまり、私たち石材店が墓地・霊園を経営することはできないのです。


墓地の経営は公営墓地(市営墓地など)を除き、
公益法人(宗教法人、財団法人など)にしか認められていません。

そして、霊園の開発や造成には億単位の多額の費用が必要なことから、
経営主体である宗教法人(通常は寺院)や財団法人だけでは資金がまかなえず、
複数の業者(石材店など)から援助を受けて開発がおこなわれることもあります。

また、宗教法人であるお寺の住職が自ら霊園の販売や、
管理・運営業務をを行うこともできないため、
霊園開発後の管理や運営面でも石材店のサポートが必要となります。


これらの理由により、その民営霊園に資金面や運営面等に
何らかのかたちで関わっている石材店が
「指定石材店」という権利を手にするのです。



              ~つづく~



※参考文献:「霊園ガイド・2011夏号」(株式会社六月書房発行)


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神戸の「お墓のプロ」、(株)第一石材・能島孝志の神戸新聞取材記事はこちら!
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能島孝志(1級お墓ディレクター)

株式会社第一石材

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