国産墓石なら本当に安心?④最終話

能島孝志

能島孝志


~前のコラムからの続きです~

では、中国で造られた墓石にはすべて
“ごまかし”の加工が施されているのでしょうか?

いいえ、そんなことはありません。

中国・福建省には1,000を越える石材加工関連工場があり、
私も50回以上中国に出向き数多くの工場の視察をしてきましたが、

きちんとした製品管理のもとで“ごまかし”もなく
墓石の製作を行っている工場ももちろんあります。

では、そのことを一般消費者の方々はどこで確認されますか?

石材店に尋ねれば分かるのでしょうか?

現在では、大半の石材店が自社での墓石製作を行っておらず、
日本または、中国等で造られた製品を卸問屋等から仕入れ、販売しています。

食品等と同じく、メーカー→卸問屋(石材商社)→小売店(石材店)
という流通経路を経てお客様の「お墓」となるのが一般的です。

そうなると、中国のどこの工場で、どのような工程で造られたのかを
石材店に尋ねても分からない場合が多いでしょう。

卸問屋(石材商社)に確認してもらえば分かるかもしれませんが、
もし、“ごまかし”の加工をしてることを知っていたとしても、
その行為自体が現在では法に触れることではありません(道徳上はいかがなものか)ので、
「これは、ごまかしのお墓です」と言って石材店に卸すでしょうか?

では、国産の石でお墓を建てるなら
いったいどこで、どんな墓石を購入すれば安心なのでしょうか?

 ①日本の石に精通(物理的特性・産地の状況など)している石材店を選ぶ。
 ②良い原石を入手できるルートを持っている石材店を選ぶ。
 ③少々値段が高くても、日本国内で加工・製作された「純国産墓石」を選ぶ。
 ④原石名、採石丁場名、等級などが記載された
 「産地証明書」を発行している石材店を選ぶ。
 ⑤どこの誰が造ったかが明記されている
 「製造証明書」を発行している石材店を選ぶ。
 ⑥長期保証制度を設けている石材店を選ぶ。

①〜⑥の共通点はすべて「石材店選び」です。
いいお墓が出来るかどうかはは
石材店選びにかかっているといっても過言ではありません。
 
日本には,香川県「庵治(あじ)・牟礼(むれ)」、
愛知県「岡崎」、茨城県「真壁」の日本三大石材加工地があります。

このいずれかで造られたものならばまず間違いはないでしょう。

いずれも、卓越した技術を持つ石職人が妥協のない墓石造りを続けています。

安価で販売されている「国産墓石」には充分な注意が必要です。
中国で加工・製作された「国産墓石」(と称するもの)を購入した時点から
当たりはずれがあるものと覚悟をすべきでしょう。(当たりはは少ないが…)

              ~おわり~

神戸の墓地・墓石のことなら第一石材へ
http://www.daiichisekizai.com/

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能島孝志(1級お墓ディレクター)

株式会社第一石材

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