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緑葉野菜摂取で脳の老化抑制?

佐藤浩明

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テーマ:医療マメ知識

緑葉野菜摂取で脳の老化抑制?

おはようございます。福島市 さとうクリニック内科・消化器科の佐藤です。今朝は‘緑葉野菜摂取で脳の老化抑制?’という報告です。

 ホウレンソウやケール、レタスなどの緑葉野菜を毎日食べている人は脳が老化する速度が遅い可能性を示唆する研究結果が報告された。同研究では緑葉野菜をほとんど、あるいは全く食べない人と比べ、毎日1回以上食べている人では脳年齢が11歳若いことが示されたという。

 この研究を実施したのは米ラッシュ大学医療センターの研究者ら。高齢者の認知機能などを調査するプロジェクトの参加者のうち、食品摂取頻度について回答した男女960人(平均年齢81歳)を対象に、緑葉野菜の摂取頻度と認知機能の低下度との関連について検討した。

 緑葉野菜の摂取頻度で五分位に分けて解析した結果、摂取頻度が最も高い群(1日当たり平均1.3回)では、最も低い群(同0.1回)と比べて認知機能の低下度が小さく、年齢に換算すると11歳若いことが示された。また、このような関連は認知機能に影響する可能性がある喫煙や高血圧、肥満、学歴、身体活動量、認知面の活動量といった因子を考慮しても認められた。

 ただ、この研究は緑葉野菜を毎日摂取すれば脳の老化が遅くなるという因果関係を証明したものではない。アルツハイマー協会の別の研究者は、その点を指摘した上で、「脳の健康には食事などの生活習慣に関連した因子がいかに重要かを裏付ける証拠が集積しつつあるが、今回の研究結果もその一つだと言える」と説明している。

 一方、研究を実施者らは、緑葉野菜に含まれているビタミンKやルテイン、葉酸などの栄養素が脳の老化を遅らせることに関係しているとの見解を示しているが、同氏らはこれらの栄養素をサプリメントで摂取することについては批判的で「食品に含まれている栄養素の複雑なバランスはサプリメントでは再現できない」として、これらの栄養素は野菜そのものを食べて摂取すべきだと強調している。また両氏は今回の研究が因果関係を証明したものではないことは認めつつも、「食事に葉物野菜を追加することによるデメリットは小さいはずだ」と指摘。脳の健康には食事を含めた全般的な生活習慣が影響することを認識してほしいと呼び掛けている。

 野菜や果物に様々な効果があることは知られていますが、脳の老化までも抑制する可能性があるというのは驚きです。現段階で認知症の予防薬は存在しませんが、日頃の運動や食生活が認知症予防になるのは間違いない様ですから...常日頃からの心がけが大事な様です!

18.1.30 氷柱

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佐藤浩明
専門家

佐藤浩明(内科医)

さとうクリニック内科・消化器科

患者さんに寄り添う医療体制で、「経鼻内視鏡検査」に取り組み、内科・消化器疾患の徹底した検査と治療を行います。信条の「人と、地域と向き合う医療」という姿勢を守り、より高い専門性をもって地域に貢献します。

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