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朝食が意志決定に影響?
おはようございます。福島市 さとうクリニック内科・消化器科の佐藤です。今朝は「朝食の内容が意志決定に影響?」という報告です。
重大な決定を下さなければならない日、朝食は卵とシリアルのどちらにすべきだろうか。リューベック大学の研究者らの予備的研究で、朝食の内容が意思決定に影響を与えうることが示唆された。この研究によると、炭水化物と蛋白質の量により、意思決定が変化することが分かった。炭水化物の豊富な朝食を摂ると、不公平な提案を拒否する可能性が高まり、低炭水化物・高蛋白質の朝食を摂ると、たとえ不公平でも何も得られないよりはましだと考え、提案を受け入れる可能性が高まることが分かった。
「高炭水化物食を摂った後は、チロシンの血中濃度が低くなる傾向がある。チロシンは脳内の報酬系に関与するドーパミンなどの神経伝達物質の産生に重要であり、その増減は意思決定の変化に関連する」と、同氏は説明する。今回の研究では大学生に敵対者からの明らかに不公平な金銭提供の提案を受け入れるか、拒否するかを選ぶ機会が与えられるというゲームをしてもらい、拒否すれば相手も自分も金銭を得られないため、拒否を選ぶことは敵対者に対して“社会的制裁”を与えることを意味する。ゲームの実施後、学生たちの朝食の内容を聞き取り調査した結果、高炭水化物食を摂った人の約53%が不公平な提案を拒否したのに対し、低炭水化物食を摂った人では約25%に過ぎなかった。
次に、男性24人に実験室に来てもらい、提供した朝食を摂ってから最後にゲームを行ってもらった。高炭水化物(炭水化物80%、蛋白質10%)の朝食を摂る日と低炭水化物・高蛋白質(炭水化物50%、蛋白質25%)の朝食を摂る日を設けて、ゲームの結果を比較した。その結果、やはり高炭水化物の朝食の後に、不公平な提案を拒否する可能性が高いことが分かった。神経学の専門家によるとは、「今回の知見は食事内容がドーパミンと関連することを示唆している」と述べ、低炭水化物・高蛋白質の食事によって脳内の報酬系を増強するチロシン濃度が高まり、その結果、不公平な決定でも受け入れる可能性が高まるとしている。同氏によると、代謝には性差があるため、この研究では男性のみを対象とした。しかしそれでも、朝食の内容を変えたときの反応には個人差がみられた。ただし同氏は、特定の栄養素を制限する食事法に対しては慎重な姿勢を示しており、「バランスのとれた食事をすることが重要であり、1つの栄養素だけを偏って摂取するべきではない」と話している。
よく朝食はちゃんと摂らないととは言われますが、ある意味10時間近い絶食のあとに摂る食事ですから上記の様な影響力があっても可笑しくないかも知れませんね。この報告をみてもそれこそビジネスマンこそ朝食は大事なのかも知れません!
通勤路でツバメの姿をみかけたので捜してみたところ近くの家でも子育てしている様子が確認出来ました!