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胎内で体格指数(BMI)は決まる?
おはようございます。福島市 さとうクリニック内科・消化器科の佐藤です。今朝は「胎内で体格指数(BMI)は決まる?」という報告です。
出生時体重がその後のBMIと相関するという報告があるが、遺伝もしくは胎内環境によるのかは不明である。フィンランド・ヘルシンキ大学の研究者らが、約8万人の双子のデータを分析したところ、双子の出生時体重と乳児期~成人期の体格指数(BMI)が相関していた。このことから、少なくとも若年成人までは、各々に特有な胎内環境が出生時体重とその後のBMIの関連に重要な役割を果たすことが示唆された。
17ヵ国の27の双子のデータから、出生時体重と1~49歳におけるBMI測定値の情報のある7万8,642人の双子(一卵性双生児2万635ペア、同性の二卵性双生児1万8,686ペア)のデータをプールした。出生時体重とその後のBMIの関連性を個人およびペアで分析した。
主な結果は以下のとおり。
・個人での分析では、出生時体重の1kg増加がBMIの最大0.9増加と線形の相関を示した。
・ペアでの分析では統計指数が個人での分析よりも概して大きかった(出生時体重1kg増加あたり、BMIが最大1.2増加)。
・ペア間の出生時体重とその後のBMIの関連性は、一卵性と二卵性および男性と女性で類似しており、成人期のほうが低かった。
元来、大きく生まれた乳児がその後も大きく育つということは経験的に知られていたかとは思います。それにはある程度、遺伝的要因が大きく関与していることは想像に難くありません。でも、この報告通り胎内環境が出生後の体格指数を決める一要因になるのだとすると母親は身ごもった瞬間から胎内の子供にかなり影響を及ぼしている可能性があるということになります。それはひいては体格指数の問題のみならず精神面にも当然影響を及ぼすでしょうから昔から言われている胎教という考え方に立ち戻って胎内環境の充実に考慮する必要があるのかも?知れませんね...
我が家の庭の紫陽花。今年も綺麗な花を見せてくれそうです!