- お電話での
お問い合わせ - 024-545-6111
コラム
スーパー高齢者の脳は何が違うのか?
2017年4月20日
スーパー高齢者の脳は何が違うのか?
おはようございます。福島市 さとうクリニック内科・消化器科の佐藤です。今朝は「スーパー高齢者の脳は何が違う?」という報告です。
89歳のDonald氏はインターネットを易々と使いこなし、幅広いタイムリーな話題を楽しげに話し、定期的にボランティア活動や読書をする。このように超高齢でも極めて明晰な頭脳を保つ「スーパー高齢者」の秘密を探る研究が行われ、「Journal of the American Medical Association(JAMA)」に掲載された。MRI検査の結果、スーパー高齢者では平均的な高齢者に比べて脳の老化速度は半分程度に抑えられていたという。
米ノースウェスタン大学の研究者らは、脳の老化の指標として大脳皮質の厚さに着目した。この部分は大脳の表面を覆う灰白質で、高度な思考や記憶力、計画・問題解決能力を司る。「加齢が進むと大脳皮質は萎縮するとされているが、先行研究によると、スーパー高齢者の大脳皮質はあまり萎縮しておらず、50~60代の脳とほぼ変わらないことが示唆されている。しかし、その理由は明らかになっていなかった」と、同氏は話す。
今回の研究では、24人のスーパー高齢者と12人の平均的な高齢者にMRI検査を実施し、1年半での大脳皮質の変化を比較した。その結果、両群ともに加齢に伴って脳容量が有意に減少していた。しかし、その減少率はスーパー高齢者の1.1%に対し、平均的な高齢者では2.2%超と、2倍以上であった。
同氏は、「スーパー高齢者では老化の経過が異なり、平均的な高齢者よりも脳容量の減少速度がはるかに遅いことが分かった。今後の研究では脳の老化に影響する遺伝的要因に着目することで、アンチエイジングのための治療法の手がかりを提供したいと考える」と述べている。
今回の研究でスーパー高齢者は脳の加齢性変化が普通の人よりも起きにくいということが分かったようですが、その原因はこの報告では分かりません。しかし、将来スーパー高齢者の遺伝的要因などが判明すればアンチエイジングの治療などにも役立つ可能性があるかも?知れませんね...
昨晩は平井堅さんのライブでした。相変わらずの素晴らしい歌声でした!
関連するコラム
- 高齢者の歩行速度低下は認知症のサイン? 2017-07-17
- 甘い飲み物摂取で認知症? 2017-03-18
- フィンランドで認知症死亡が多いのは何故? 2017-10-16
- 社会との繋がりで認知症予防? 2018-01-01
- 女性の死因で認知症によるものが急増? 2016-12-28
コラムのテーマ一覧
- 熱中症
- 日常の出来事
- 医療環境
- 電子たばこ
- 時事ネタ
- 震災関連
- ご挨拶
- ビールの効用?
- 生活習慣病予防
- 糖尿病関連の報告
- コーヒーの効用
- がん予防
- 日本経済の状況
- 医療コラム
- 原発事故関連
- 薬剤の有効性
- ダイエットの秘訣
- メタボの原因?
- カロリー制限で長生き?
- 運動の効用
- 記憶の不思議?
- 高血圧予防?
- hiroの温泉紀行
- 医療界の新発見?
- 腸内細菌の役割
- 医療マメ知識
- 年末のご挨拶
- 糖尿病予防
- 認知症予防?
- 脳卒中リスク低減には?
- たばこの害
- ポケモンGO
- 加齢に伴う変化の特徴
- 心臓病増悪の原因
- 救急医療
- 内臓脂肪の悪弊
- 飲み過ぎ予防には?
- 長生きの秘訣
- 感染性胃腸炎
- インフルエンザ
- 長生きの秘訣?
- ポケモンGO
- 医療情報
- 研究会発表
カテゴリから記事を探す
佐藤浩明プロへの
お問い合わせ
マイベストプロを見た
と言うとスムーズです
勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。