肥満による社会的コスト?
医者は努力が足りない?
おはようございます。福島市 さとうクリニック内科・消化器科の佐藤です。今朝は「医者は努力が足りない?」というお話です。
医者は努力が足りない?
タレントのテリー伊藤氏が、あるテレビ番組で
「医者は遊んでて仕事ができるのか。テレビの演出家でも料理家でも、みんな努力してる。医者って、年をとっても試験がない。だから努力をしてないと思うよ」と言ったそうです。これに対して、番組内で医師の西川史子氏や、奥仲哲弥氏から「努力してる人もたくさんいる」と反論されると「そういう人もいるけど、患者の話を聞いて薬を出すだけの人もたくさんいる。こんな楽な仕事はない。どう向上心があるか、発表してほしい」と最後まで意見を変えなかったとか。
面白いのは、テリー氏の発言がネットで炎上し、「お前が医者になれよ」「医者は激務だし学生時代に苦労もしてる」「あまりにも短絡的。ひどいな。」などなど、反論多数だったことです。もちろん、「大半がろくでもない医者なのは確か」「医者なんて向上心がない人ばかりだよ」と少数ながら、テリー氏に賛成する意見もありました。で、努力が足りないといわれた側から、ちょっとだけツッコミを入れてみましょう。
テリー氏の発言は、「医者は年をとっても試験がないだから努力をしていない」「テレビの演出家でも料理家でも、みんな努力している」となっています。ということは、テレビの演出家や料理家は年をとっても試験があるのでしょうか?なさそうな気がしますね。それとも「テレビ演出家や料理家は試験がなくても努力するけど、医者は試験がなければ努力をしない」ということでしょうか。もしそうなら「医者は試験がないから努力をしていない」という御自身の発言と矛盾してしまいます。困ったものです。さて、ネットで見た意見で「なるほど」と思ったのは、こういう尖ったコメントをしないと食べていけない職種なんだなあと…というものです。ここでいう「職種」というのはテリー氏の仕事のことです。つまり、テレビの世界で当たり前のことを言っていたらすぐに忘れ去られてしまうので、過激な発言で注目を集めなくてはならないわけです。まさしく「悪名は無名に勝る」という奴ですね。また、誰かを批判する場合、相手がお医者さんだと、間違っても刺されたり訴えられたりすることもないので、安心して悪口を言うことができます。テリー氏はそういう計算もしているのかもしれません。結局、テリー氏はドラマの悪役を演じている役者さんみたいなものなのでしょう。一般視聴者はともかく、我々はいちいち腹を立てたりせず、大人の対応を心掛けるべきかと思います。
*脳外科医 中島 伸氏のエッセーを抜粋一部改変。
どうも、昨今は医師を含めた医療に関しての否定的な意見が横行している様な気がしますが...基本的に医師をはじめとした医療関係者は患者さんに対して真摯に向かいあい、日々進歩する医学に対してもキャッチアップしようとそれなりに努力はしています。ただ、ごく一部には数十年前に獲得した知識のみで漫然と携わっている方々が存在するのも否定はできませんが、患者さんのためにと考えて日々の医療を行っているのは間違いないと思います!