- お電話での
お問い合わせ - 024-545-6111
コラム
適度な運動20分で体内の炎症が抑制?
2017年2月8日
おはようございます。福島市 さとうクリニック内科・消化器科の佐藤です。今朝は「適度な運動20分で体内の炎症が抑制?」という報告です。
適度な運動をたった20分間行うだけで炎症を抑えられる可能性が、新しい研究で報告された。この知見は、「健康によい運動は、必ずしも高強度である必要はないことを示唆している」と、研究著者である米カリフォルニア大学サンディエゴ校の研究者は述べている。
この研究は、身体の「炎症」に焦点を当てたもの。傷や異物から身体を守るために免疫系が急反応すると炎症が引き起こされるが、この炎症が長く続くと糖尿病をはじめとする慢性疾患の発症につながると考えられている。たとえば、肥満では高レベルの炎症が生じ、また、炎症による動脈の傷害は心疾患の発症に関与すると、同氏は説明している。
これまでの研究で、定期的に運動を行うと炎症が抑えられることが示唆されていたが、この詳細な機序は明らかにされていなかった。今回の研究で、同氏らは、健康なボランティアの成人男女47人を対象に、中強度運動として20分間のトレッドミル運動を行ってもらい、その前後で血液検査を行った。対象者のほとんどが白人で、このうち26人が男性、平均年齢は41歳であった。その結果、トレッドミル運動後には、炎症に関連する免疫細胞が5%減少していることがわかった。この知見が個人の健康にどういった意味をもつのか、その因果関係は明らかではないが、同氏は、「この結果は確実かつ有意な向上だ」と述べている。
米アパラチアン州立大学の研究者によると、この知見は、運動などの生活習慣と炎症について既に分かっていることを確認したものだが、「炎症はすべての慢性疾患の発症や進展に関与するため、炎症をできるだけ抑えることが重要であり、その最も有効な手段は体重管理だ」と述べている。また、同氏は、運動が身体にどういった影響を与えているのかを正確に理解することが今後の研究には不可欠だとし、「運動することで免疫や細胞レベルに変化が生じることを一般の人々にも伝えたい」と付け加えている。
運動の効能は今までにも何度も紹介してきましたが、20分程度の運動で体内の炎症が抑えられるというのは驚きです。上記にも書かれていますが、体内の内臓脂肪細胞からは数々の炎症に関連したサイトカインとよばれる物質が分泌され、それが糖尿病などの生活習慣病の誘因となることも分かっています。運動や食事管理で体重をしっかりコントロールすることの重要性がこれらのことからもよく分かりますね!
昨年の2/8の吾妻小富士。今朝はこんなに綺麗に見えるのでしょうか?
関連するコラム
- 運動で骨内の脂肪も燃焼? 2017-06-23
- 週1時間の運動でうつ病リスク低下? 2017-10-25
- 高齢者は運動習慣で転倒予防を! 2017-05-02
- 10分の運動でも記憶力アップ? 2017-02-09
- 運動の主な効用! 2017-01-16
コラムのテーマ一覧
- 熱中症
- 日常の出来事
- 医療環境
- 電子たばこ
- 時事ネタ
- 震災関連
- ご挨拶
- ビールの効用?
- 生活習慣病予防
- 糖尿病関連の報告
- コーヒーの効用
- がん予防
- 日本経済の状況
- 医療コラム
- 原発事故関連
- 薬剤の有効性
- ダイエットの秘訣
- メタボの原因?
- カロリー制限で長生き?
- 運動の効用
- 記憶の不思議?
- 高血圧予防?
- hiroの温泉紀行
- 医療界の新発見?
- 腸内細菌の役割
- 医療マメ知識
- 年末のご挨拶
- 糖尿病予防
- 認知症予防?
- 脳卒中リスク低減には?
- たばこの害
- ポケモンGO
- 加齢に伴う変化の特徴
- 心臓病増悪の原因
- 救急医療
- 内臓脂肪の悪弊
- 飲み過ぎ予防には?
- 長生きの秘訣
- 感染性胃腸炎
- インフルエンザ
- 長生きの秘訣?
- ポケモンGO
- 医療情報
- 研究会発表
カテゴリから記事を探す
佐藤浩明プロへの
お問い合わせ
マイベストプロを見た
と言うとスムーズです
勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。