「まだ」が、人生で一番危ない言葉。

鎌田千穂

鎌田千穂

テーマ:心のあり方のヒント

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「人生100年時代」
もう聞き慣れた言葉。

テレビでも。
ニュースでも。
政治家も。
専門家も。

みんな当たり前のように言う。

でも、
この言葉を聞くたびに思う。

・・・ずいぶん都合のいい名前を付けたなぁ。

名前を変えるだけで、人は安心する。

人って不思議。

「人生100年時代」

と言われると、

「まだまだ先がある。」

そんな気になる。

でも、

「老後40年時代」

と言われたらどうだろう。

急に胃薬を探し始める。

( ̄▽ ̄;)

言っていることは、
ほぼ同じ。

違うのは、包装紙。

人間は、
中身よりラッピングに弱い。

スーパーの半額シールにも弱いけど、
耳に優しい言葉には、
超がつくほど弱い。

「人生100年時代」

・・・まるで、
老後に美肌フィルターをかけたみたい。
現実のシワだけ、見えなくなる。

平均寿命は、あなた専用の数字じゃない。

平均寿命。
健康寿命。
100歳まで生きる人。

数字はいろいろある。

でも、人間の脳は都合がいい。

平均を見ると、
なぜか

「私は平均より、ちょっと上。」

と思う。

根拠はゼロ。
自信は100%。
宝くじは当たる気がする。

健康診断は来年から。
貯金はボーナスが入ってから。
運動は月曜日から。

人間の脳は、
希望だけは秒で採用する。

現実は、
だいたい迷惑メール扱い。

「まだ」は、人類最強の魔法。

「まだ若い。」
「まだ時間がある。」
「まだ大丈夫。」

この三兄弟、本当によく働く。
関心するくらい。

掃除は明日。
ダイエットは来週。
資格の勉強は来月。

老後の準備は……
そのうち。

人って、「まだ」の二文字だけで安心できる。

でも、
時計だけは、
そのたびに苦笑いしている。

時間は、
一秒も待ってくれない。

未来の自分は、今日もブラック企業勤務。

老後の準備。
運動。
貯金。
健康管理。

全部、
未来の自分に丸投げ。

未来の私は、働き者。

きっと何とかしてくれる。
・・・と思っている。

でも、
未来の自分も、
たぶん今日の私。

「今日は疲れた。」
「明日から頑張ろう。」

そう言っている。

未来の自分、
ブラック企業並みに働かされている。

しかも無給。

( ̄▽ ̄;)

本当に怖いのは、長生きじゃない。

怖いのは、
100歳まで生きることじゃない。

元気な時間が短くなること。
お金が足りなくなること。
一人になること。

病院の予約が、
美容室より増えること。

それなのに、
「人生100年時代」
という言葉だけが、肩をポンポン叩きながら言う。

「まだ大丈夫。」

・・・いやいや。

それ、
賞味期限を見ずに、
「冷蔵庫に入れたから大丈夫。」
と言ってるのと同じ。

そして数日後、
牛乳を開けて、
人生で一番真剣な顔をする。

「・・・いけるかな?」

いや、
いけない。

人間は、聞こえのいい言葉が大好き。

だから、
いい言葉ほど、
一度くらい疑った方がいい。

「人生100年時代」

悪い言葉じゃない。

でも、
一番怖いのは、
安心できる言葉ほど、
考えなくなること。

「まだ大丈夫。」

その一言で、
危機感をゴミの日に出してしまう。

人間は、
未来の自分を信じる才能だけは世界一。

でも、
未来の自分は、
今日の自分より、
少しだけ年を取っているだけ。

だから私は、
「人生100年時代」よりも、
「今日をどう生きるか。」
そっちの方が、 ずっと大事だと思う。

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鎌田千穂
専門家

鎌田千穂(産業カウンセラー)

Chi-ho’s studio

組織課題を広い視野で捉え、主体性を持った思考と行動力、公私の均衡を図る自律型人材育成を行うこと。分析・統計による業務改善の解決策を示し、個人の悩みを解き放ち、企業の繁栄に繋げることが専門です。

鎌田千穂プロは九州朝日放送が厳正なる審査をした登録専門家です

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