英検1級道場-戦い済んで日が暮れて 45回目の1級受験実況中継
2025/01/26の2024年度第3回英検・準1級・大問3・読解問題に、ブレトン・ウッズ体制についての内容が出題されました
それを受けて、2月6日に下記の記事を出しました
https://mbp-japan.com/chiba/eiken/column/5184365/
今日は、本件に関する理解を高めるために、記事に出てくる、第1次世界大戦から第2次世界大戦を経て、金本位制、金・ドル交換停止、変動相場制にいたる歴史を振り返ってみました
1914/07/28~1918/11/11 第1次世界大戦
1920年代 アメリカは戦後の復興需要で空前の好景気に沸いた
1929/09/06~1932/07/08 世界大恐慌 S&P株価指数が86%下落
1931/09/18~1933/05/31 満州事変(日本が中国東北部を実質、植民地化)
1937/07/07~1945/09/02 日中戦争
1939/09/01 第2次世界大戦開始(ドイツがポーランドに侵攻)
1941/12/08~1945/09/02 日本の太平洋戦争
1943/09/08 イタリア降伏
1944/06/06 ノルマンジー上陸作戦開始
1944/07/01~07/22 ブレトン・ウッズ会議・協定(米国ニューハンプシャー州)
1945/02/04 ヤルタ会談(クリミア半島)
1945/05/08 ドイツ無条件降伏、欧州大戦終結
1945/09/02 日本無条件降伏(8月15日は天皇の玉音放送であり、国際法上の正式な降伏ではない)
1950/06/25~1953/07/27 朝鮮戦争(未だに、休戦状態が継続)
1955/11/01~1975/04/17 ベトナム戦争
1956/12/18 日本 国連に加盟
1971/08/15 金・ドル交換停止 共和党ニクソン大統領
1971/08/28 日本政府 変動相場制 Floating exchange rate system への移行決定
1971/12/08 スミソニアン(博物館が会場)協定・G10 1ドル308円で日米合意
1973/02/14 日本は完全な変動相場制に移行 1ドル277円
1985/09/22 プラザ合意 Plaza Accord ニューヨーク・プラザホテル
先進5か国(G5)財務大臣・中央銀行総裁会議 実質的に円高ドル安合意
1985/09/23 1ドル215円
2011/10/31 円高進む、最高値を記録 1ドル75.32円
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通貨は、希少金属(金、銀、銅)がそのまま鋳造されて流通していました
紙幣を使用するようになったのは、その後の利便性にもとづく変遷によるものです
現在の紙幣は、原価数十円の紙に過ぎません
貨幣として流通しているのは、保証する国家があることに由来しています
英検の記事で紹介されている内容は、ブレトン・ウッズ会議で米国ドルが国際通貨の基軸として地位を獲得したということです これは、紙幣に過ぎないドルが金と交換できる、という裏付けがあったためです
後に、米国が貧乏になり、金との交換が不可能という宣言をしたため、世界中で大混乱がおきました
高校世界史で「金本位制」という言葉を聞いたことがあると思いますが、金本位制をやめたということになります
記事の中に同様に「マーシャル・プラン」という言葉もあります
マーシャルは米国・国務長官Secretary of Statesという肩書になっています
米国以外では、外務大臣にあたる役割になります(これは意外と知られていません)
今回の英検準1級で出題された記事の内容は、高校世界史の知識がなければ、理解が難しいと言えましょう
(大学受験のために、世界史を選択していなかったり、授業が現代史まで進まずに終わっていると、高校卒業生でも知らないということも考えられます)
いずれにしても、英検準1級は大学中級(大学教養課程が終わっている)レベルを対象としています そこまで知識のない学生(小学生や中学生、高校生)にとっては難しい内容だと言えます