PPS樹脂について

熊田茂雄

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テーマ:材料技術

 PPS樹脂(Polyphenylene sulfide resin)は、熱可塑性樹脂のうち、スーパーエンプラと呼ばれる高性能エンジニアリングプラスチックの1つです。ベンゼンと硫黄の化学構造で構成されています。PPSは「ポリフェニレンサルファイド」を省略したものです。

 耐熱性、耐寒性、耐薬品性、高温特性等に優れ, 熱変形温度260℃。連続使用温度170-200℃にもなります。PPSはガラス繊維入り、摺動、導電タイプ等、種々の要求特性や用途に応じた製品群があります。

<PPSのメリット>
 ●耐熱性:耐熱温度が220℃と、高温にも耐えられるため、熱を帯びやすく高温になりやすい部品にも使用可能です。
 ●耐薬品性:アルカリ性や弱酸性の薬品に耐性があり、200℃以下の環境下においては、アセトンなどの有機溶剤と接触しても溶けません。また、油にも強いという特徴があります。
 ●寸法安定性:結晶性で収縮率が少ないPPS樹脂は、変形しにくく、寸法安定性が高い特徴があります。吸水性もきわめて低く23℃、浸漬24時間での吸水率は0.02%です。
 ●絶縁性:温度100℃、湿度80%の環境下においても絶縁性が変わりません。誘電率、誘電正接が低く、周波数の変化に影響を受けません。
 ●難燃性:難燃性に優れているため燃えにくく、発煙性も低いというメリットがあります。

<PPSのデメリット>
 さまざまな環境下でも影響を受けにくいPPS樹脂ですが、衝撃や摩擦には弱いという特徴もあります。

<使用用途>
 熱に強く、金属よりも軽いPPS樹脂は、軽量化が進む自動車分野で広く普及が進んでいます。耐熱性に優れているPPS樹脂は、エンジンルーム内の自動車部品にも使用されています。

(参考ブログ)
https://www.pec-kumata.com/post/polyphenylenesulfide

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熊田茂雄
専門家

熊田茂雄(生産技術コンサルタント)

PEC-KUMATA 生産技術コンサルタント

工程設計や工場管理に40年以上従事した現場経験をもとに、生産技術コンサルティングを提供。品質改善や生産性向上などQCD課題の改善策とあわせて、先端技術や異分野を取り入れた技術方向性もアドバイスします。

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