人とくるまのテクノロジー展 2026 NAGOYA(愛知国際展示場にて開催)

熊田茂雄

熊田茂雄

テーマ:展示会情報

 先日(6月17日)、人とくるまのテクノロジー展 2026 NAGOYA(6月17日、18日、19日 愛知国際展示場にて開催)に参加したので、その状況についてコメントします。

 展示品の中で、生産技術コンサルタントとして、また、現在実施している展示会のテクニカルアドバイザーの目的に対し、参考となりそうなものについて列挙します。(順不同)

①ファイバーレーザー
 ファイバーレーザーを巧みに扱う内容の展示が多く見受けられました。ファイバーレーザーは高効率なエネルギー使用ができるビーム品質に優れた溶接方法であり、細かい入熱制御によって安定した溶接品質が維持できるうえ、溶接スピードも優れています。従来のCO₂(炭酸ガス)レーザー溶接と比べ、このファイバーレーザー溶接は省エネ効果があり、CO2排出量削減にも貢献しています。展示内容としては、このファイバーレーザーの光を分散制御して、必要な部分に必要な出力を配置できる形にしたものもあり、大変参考となりました。これにより、接合強さの向上および安定性に寄与し、また、接合を安定させることで、スパッタを低減する効果もあるとのことです。

②フローフォーム(商品名)
 フローフォームスクリューはアルミ+鋼板、アルミ+アルミを接合する革新的接合技術であるとのことです。下穴加工が不要で、複数部品の締結を可能にします。フローフォームは「アルミ+鋼板」の異材接合、「アルミ+アルミ」の接合などを可能とし、複数の部品の締結を1工程でおこなえるものです。
 フローフォームは、ワンサイドから「穴加工・雌ネジ転造成形・ネジ込み」のプロセスで行います。(以下)
 1.穴加工;押し込み荷重と高いねじ込み回転スピードの組み合わせで、金属板を加熱し、穴成形を開始します。
 2.ネジ転造;加熱された金属板が塑性流動しながら、雌ねじを転造成形します。
 3.ネジ込み;転造成形された雌ねじにフローフォームがネジ込みます。
 4.締め付け;設定された適切なトルクでフローフォームを締め付けます。

③細物角線及び巻き線
 (平角銅線の組付け加工品ではなく)細物角線で実際に巻線を行ったものが展示されていました。高付加価値のコイル開発においては、省スペース化、高電流・高密度化が要求されており、細物角線はそのような要求に応えるものです。細物角線は、幅広い用途に対応し、コイルの占積率を向上させ、機器の小型・計量・高効率化に貢献しようとするものです。

④暗黙知→組織知とするためのAI活用
 暗黙知を組織知に変換するためには、今後、AIを活用することが重要となります。このAI活用モデルは、暗黙知を形式知に変換し、組織全体で活用できる知識へと発展させるためのものです。このAI活用モデルは、個人の経験や勘を言語化し、マニュアル化することで、組織の知識を共有・活用するプロセスを提供しています。例えば、DRBFM・FMEAレビュー支援においては、変更点・変化点から懸念点の抽出や過去トラ・設計知見の自動参照、レビュー観点の抜け・モレの削減などを行うものです。

(その他項目のみ)
⑤生成AI活用による特許調査・分析システム
⑥次世代接着技術研究

(参考ブログ)
https://www.pec-kumata.com/post/hitoteku2026nagoya

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熊田茂雄
専門家

熊田茂雄(生産技術コンサルタント)

PEC-KUMATA 生産技術コンサルタント

工程設計や工場管理に40年以上従事した現場経験をもとに、生産技術コンサルティングを提供。品質改善や生産性向上などQCD課題の改善策とあわせて、先端技術や異分野を取り入れた技術方向性もアドバイスします。

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