【医師監修】もしかしてむずむず脚症候群? 睡眠を妨げる不快感の原因と対策
「ぐっすり眠ったはずなのに、朝起きると体がだるい…」「睡眠中に足がピクピク動いていると家族に言われた…」 そんな経験はありませんか? もしかしたら、それは周期性四肢運動障害かもしれません。
◆周期性四肢運動障害の定義
周期性四肢運動障害(PLMD)とは、睡眠中に周期的に四肢(特に脚)がピクピクと動く病気です。この運動は無意識のうちに起こり、睡眠の質を低下させ、日中の眠気や疲労感を引き起こすことがあります。
◆周期性四肢運動障害の原因・メカニズム
周期性四肢運動障害(PLMD)の正確な原因はまだ解明されていませんが、脳内の神経伝達物質の異常や鉄不足、特定の薬の副作用などが関与していると考えられています。また、レストレスレッグス症候群(むずむず脚症候群)と合併することもあります。
◆周期性四肢運動障害の症状
主な症状は、睡眠中に周期的に起こる四肢の運動です。具体的には、以下のような症状が見られます。
・足の指や足首、膝などがピクピクと動く
・これらの運動が1時間に15回以上、周期的に繰り返される
・運動中に目が覚める、または睡眠が浅くなる
・日中に強い眠気や疲労感がある
・集中力や記憶力の低下
◆周期性四肢運動障害の検査
周期性四肢運動障害(PLMD)の診断には、睡眠ポリグラフ検査(PSG)が用いられます。この検査では、睡眠中の脳波や筋電図、心電図などを測定し、四肢の運動パターンや睡眠の質を評価します。
◆周期性四肢運動障害の治療法
周期性四肢運動障害(PLMD)の治療法には、薬物療法と非薬物療法があります。
・薬物療法:ドパミン受容体作動薬やベンゾジアゼピン系薬剤などが用いられます。
・非薬物療法:鉄不足が原因の場合は、鉄剤の投与や食事改善を行います。また、規則正しい睡眠習慣や適度な運動も有効です。
◆自分でできる対処法
周期性四肢運動障害(PLMD)の症状を軽減するために、以下の対策を試してみましょう。
・規則正しい睡眠スケジュールを守る
・眠る前にカフェインやアルコールを控える
・適度な運動を取り入れる
・眠る前にストレッチやマッサージを行う
・鉄分が豊富な食事を心がける
周期性四肢運動障害(PLMD)は、適切な治療と対策によって症状を改善できる病気です。気になる症状があれば、睡眠専門医に相談してみましょう。
雨晴クリニックでは、周期性四肢運動障害の診療を行っています。どうぞお気軽にご相談ください。