【医師監修】 睡眠相前進症候群について知ろう
■ 睡眠相後退症候群とは?
「夜更かしが習慣になっちゃった」「朝、なかなか起きられない」という悩みをお持ちの方はいませんか?もしかしたら、それは「睡眠相後退症候群」という睡眠の病気かもしれません。
睡眠相後退症候群は、体内時計が通常の人よりも遅れてしまい、夜遅くまで起きてしまい、朝なかなか起きられない状態を指します。つまり、睡眠のリズムが社会の一般的なリズムとずれてしまっているのです。
■ なぜ起こるの? 原因とメカニズム
睡眠相後退症候群は、体内時計の乱れが主な原因と考えられています。夜遅くまでスマホを見たり、ゲームをしたりすることで、脳が「まだ昼だ」と勘違いし、睡眠ホルモンの分泌が遅れてしまうことが挙げられます。また、思春期はホルモンバランスの変化によって、体内時計が遅れやすい時期でもあります。
■ どんな症状があるの?
・夜遅くまで眠れない:どんなに早く寝ようと思っても、なかなか眠れない状態が続きます。
・朝、なかなか起きられない:アラームを何度もかけても、なかなか起き上がれないことがあります。
・日中の眠気:日中に強い眠気に襲われ、仕事や勉強に集中できないことがあります。
・倦怠感:常にだるい感じがして、やる気が出ないことがあります。
■ 睡眠相後退症候群かどうか、どうやってわかるの?
睡眠相後退症候群かどうかを判断するためには、睡眠日記をつけたり、睡眠専門医に相談したりすることが大切です。睡眠日記には、毎日の寝床に入った時間、実際に眠りについた時間、起床時間などを記録します。これらの情報をもとに、医師は睡眠リズムの乱れを詳しく調べられます。
■ 睡眠相後退症候群はどうやって治療するの?
睡眠相後退症候群の治療法としては、以下のものが挙げられます。
・高照度光療法:朝、明るい光を浴びることで、体内時計をリセットします。
・メラトニン療法:睡眠ホルモンであるメラトニンを投与することで、睡眠のリズムを整えます。
・認知行動療法:睡眠に関する間違った考え方や行動を修正し、健康的な睡眠習慣を身につけるための治療法です。
■ 自分でできることは?
・規則正しい生活:毎日決まった時間に寝て起きるようにしましょう。
・昼寝を控える:日中の昼寝は、夜の睡眠を妨げることがあります。
・寝る前のスマホやパソコンの使用を控える:画面から出る青い光は、睡眠を妨げるため、寝る前1時間前からは避けるようにしましょう。
・適度な運動:運動は、質の高い睡眠を促します。ただし、寝る直前の激しい運動は避けましょう。
■ まとめ
睡眠相後退症候群は、適切な治療を受けることで改善できます。もし、あなたが夜更かしが習慣になってしまい、日常生活に支障が出ていると感じたら、一度、睡眠専門医に相談することをおすすめします。
雨晴クリニックでは、睡眠相後退症候群の方の診療を行っています。どうぞお気軽にご相談ください。




