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【医師監修】 睡眠相前進症候群について知ろう

坪田聡

坪田聡

テーマ:睡眠覚醒リズム障害

午前4時・女性・覚醒

■睡眠相前進症候群とは?

睡眠相前進症候群とは、簡単に言うと、早寝早起きすぎる状態を指す睡眠障害です。一般的に社会生活を送る上で適切とされる就寝時刻よりもはるかに早く眠り、早朝に目が覚めてしまうのが特徴です。まるで 極端な朝型人間 のような状態ですね。

■なぜ起こるの?

この症状は、体内時計の乱れが主な原因と考えられています。体内時計は、私たちの睡眠や覚醒のリズムを24時間周期でコントロールする役割を担っていますが、加齢や生活習慣の変化によって、この時計がずれてしまうことがあります。特に、高齢者の方によく見られる傾向があります。

■どんな症状があるの?

睡眠相前進症候群の主な症状は、以下の通りです。

・早寝早起き:夜9時頃には眠くなり、午前3時頃には目が覚めてしまう。
・昼間の眠気:夕方以降は眠気が強く、日常生活に支障が出る。
・倦怠(けんたい)感:十分な睡眠時間を取っているはずなのに、日中常にだるい感じがする。
・集中力の低下:仕事や勉強に集中できず、ミスが増える。

■診断はどうするの?

睡眠相前進症候群の診断は、医師が問診や睡眠日誌などを参考に総合的に判断します。睡眠日誌は、いつ眠り、いつ起きたか、日中の眠気や気分などを記録するものです。必要に応じて、睡眠ポリグラフ検査などを行うこともあります。

■どうやって治療するの?

睡眠相前進症候群の治療法としては、以下のものが挙げられます。

・光療法:朝起きた後に明るい光を浴びることで、体内時計をリセットする治療法です。
・メラトニン製剤:睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌を促す薬剤です。
・睡眠衛生指導:規則正しい生活を送るためのアドバイスです。

■自分でできることは?

医師の指示に従いながら、以下のことを心がけることで、症状を改善できる可能性があります。

・規則正しい生活:毎日同じ時間に起床し、昼寝は控えめにしましょう。
・明るい光を浴びる:朝は太陽の光を浴び、夜は暗い部屋で過ごしましょう。
・カフェインの摂取を控える:コーヒーや紅茶などは、睡眠を妨げる可能性があります。
・適度な運動:運動は、睡眠の質を向上させる効果が期待できます。

■まとめ

睡眠相前進症候群は、治療によって改善できる可能性のある睡眠障害です。もし、このような症状に悩んでいる場合は、一人で悩まずに、まずは医師に相談することをおすすめします。


雨晴クリニックでは、睡眠相前進症候群の方の診療を行っています。どうぞお気軽にご相談ください。

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坪田聡
専門家

坪田聡(医師)

雨晴クリニック

不眠症など睡眠障害の治療に30年以上携わり、快眠に関する正しい知識の普及に力を入れています。コーチングによる生活習慣の見直しから枕の選び方までサポート。メディア出演や著書、セミナーの実績も豊富です。

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