【医師監修】 逆説性不眠症(睡眠状態誤認)について知ろう:眠れないと悩むあなたへ
不眠症は、多くの人が悩む症状の一つです。単なる生活習慣の乱れだけとは限りません。実は、様々な病気が不眠の原因となることがあります。
今回は、不眠を引き起こす代表的な病気10種類と、それぞれの特徴、そして自分でできる対処法をご紹介します。
1. うつ病
うつ病は、気分が落ち込んだり、何もやる気が起きない状態が2週間以上続く病気です。不眠は、うつ病の代表的な症状の一つです。朝早く目が覚めたり、夜中に何度も目が覚めたり、ぐっすり眠れないなどの睡眠障害が現れます。
対処法
- 規則正しい生活習慣を心がける
- 適度な運動をする
- 日光を浴びる
- バランスの良い食事を摂る
- 必要に応じて医療機関を受診する
2. 不安障害
不安障害は、漠然とした不安や恐怖を感じ続け、日常生活に支障をきたす病気です。不眠は、不安障害の症状の一つです。入眠困難や夜中の覚醒、早朝覚醒などが現れます。
対処法
- 規則正しい生活習慣を心がける
- リラックスできる方法を見つける(ヨガ、瞑想など)
- カフェインやアルコールを控える
- 必要に応じて医療機関を受診する
3. 睡眠時無呼吸症候群
睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に呼吸が何度も止まる病気です。無呼吸によって、十分な酸素が供給されず、日中の眠気や不眠を引き起こします。
対処法
- 専門医による診断・治療を受ける
- CPAP療法(持続陽圧呼吸療法)を受ける
- 生活習慣を見直す(減量、禁煙など)
4. ナルコレプシー
ナルコレプシーは、昼間に突然強い眠気や脱力感に襲われる病気です。夜間の睡眠も不安定になりやすく、睡眠不足にもなることがあります。
対処法
- 専門医による診断・治療を受ける
- 規則正しい生活習慣を心がける
- 短時間の過眠をとる
5. レストレスレッグス症候群
レストレスレッグス症候群は、夕方から夜にかけて脚がむずむずしたり、痛みや違和感を感じたりする病気です。症状が悪化すると、睡眠が妨げられます。
対処法
- 規則正しい生活習慣を心がける
- 適度な運動をする
- カフェインやアルコールを控える
- 眠る前にぬるめのお風呂に入る
- 必要に応じて医療機関を受診する
6. 夜間頻尿
夜間頻尿は、夜中に何度もトイレに行く症状です。加齢による膀胱機能の低下や、糖尿病、前立腺肥大症などが原因で起こります。睡眠が断続的に途切れるため、不眠の原因となります。
対処法
- 眠る前に水分を控える
- 利尿作用のある薬は朝に飲む
- 寝室にトイレを近づける
- 必要に応じて医療機関を受診する
7. 逆流性食道炎
逆流性食道炎は、胃酸が食道に逆流する病気です。胸焼けや咳などの症状が現れますが、夜間に症状が悪化すると、不眠の原因となります。
対処法
- 食生活を見直す(刺激物、脂っこいものを控える)
- 眠る前に食べない
- 枕を高くする
- 必要に応じて医療機関を受診する
8. カフェイン過剰摂取
カフェインは、覚醒作用のある成分です。就寝前にカフェインを摂取すると、入眠が困難になったり、睡眠が浅くなったりします。
対処法
- 眠る数時間前にはカフェインを控える
- カフェインの量を減らす
- カフェインレスの飲料を選ぶ
9. アルコール過剰摂取
アルコールは、最初は眠気を誘いますが、その後に覚醒作用が現れます。また、利尿作用もあるので、夜中に目が覚めやすくなります。
対処法
- 眠る数時間前にはアルコールを控える
- アルコールの量を減らす
- 水分をこまめに補給する
10. 加齢
加齢とともに、睡眠ホルモンの分泌量が減少し、睡眠が浅くなったり、夜中に目が覚めやすくなったりします。
対処法
- 規則正しい生活習慣を心がける
- 適度な運動をする
雨晴クリニックでは、不眠症の方の診療を行っています。どうぞお気軽にご相談ください。