3分で読める認知症基礎知識①:認知症とは
1. 軽度認知障害とは?
軽度認知障害(MCI)は、加齢に伴う正常な物忘れを超えていますが、日常生活に支障をきたさない程度に認知機能が低下した状態を指します。認知症の前段階と考えられていますが、必ずしも認知症に発展するわけではありません。日本における軽度認知障害(MCI)の患者数は、2012年の時点で約400万人と推定されています。
2. 軽度認知障害の種類
軽度認知障害(MCI)は、主に以下の2つに分類されます。
・記憶障害型: 記憶力の低下が主な症状
・非記憶障害型: 言語、実行機能、視空間認知などの障害が主な症状
3. 軽度認知障害の症状
・以前より物忘れが多くなった
・予定や約束を忘れる
・同じことを何度も尋ねる
・複雑な作業が難しくなった
・時間や場所の感覚が鈍くなった
4. 軽度認知障害の治療
軽度認知障害(MCI)の治療法は確立されていませんが、進行を遅らせる効果が期待できる薬物療法や、認知機能訓練、生活習慣改善などの方法があります。
5. 軽度認知障害の予後
軽度認知障害(MCI)の予後は、種類や症状の程度、年齢、生活習慣などによって異なります。MCIの方の約5~15%が毎年、認知症に進行するとされています。一方で、適切な治療や生活習慣の改善によって、軽度認知障害(MCI)の人の約16~41%は健常者への回復が見込めます。
6. 家族や親しい友人の役割
家族や親しい友人は、軽度認知障害(MCI)の方の日常生活を支援するだけでなく、認知機能の低下に気づき、早期発見・早期治療につなげる重要な役割を担っています。軽度認知障害(MCI)は適切な対応により健常に復帰できる状態なので、軽度認知障害(MCI)の疑いがあるときは早めに専門医療機関でご相談ください。
雨晴クリニックでは、 もの忘れ予防外来 や 認知症セカンドオピニオン外来 を開設しています。