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坪田聡

医学とコーチングから睡眠の質を高めるプロ

坪田聡(つぼたさとる) / 医師

雨晴クリニック

コラム

受験生必見! 受験前日と当日の睡眠対策

2023年1月9日

テーマ:季節ごとの睡眠

コラムカテゴリ:美容・健康

合格・だるま
いくら勉強しても、受験がうまくいかないことがあります。体調が万全でないと、なかなか思うような結果を出せません。もしかしたら睡眠を見直すだけで、明るい将来が開けるかもしれませんよ。

■受験の前日は何時間眠るのが良いのか?

成人の場合は7時間前後の睡眠をとっている人が、最も健康に過ごせます。しかし、受験生の年代ではもう少し睡眠時間が必要です。中学生は9時間、高校生で8時間の睡眠が勧められています。とはいえ、受験生でこれだけ眠っている人は少ないでしょう。

受験前日だからといって、それまでの生活パターンを大きく変えるのは良くないでしょう。ですが、寝不足のままでは頭の働きが悪くなって、実力が発揮できなくなります。おすすめは、普段の就寝時刻より1時間ほど早く眠ることです。2~4時間も早く寝床に入っても、体温が高い睡眠禁止帯という時間帯にあたり、眠りにくいので注意してください。

■受験の前夜にやることと止めること

睡眠は長さ(時間)も大事ですが、質も重要です。睡眠の質に影響する生活習慣はたくさんあります。ここでは最も大切な2つのことをお教えします。

眠る1~2時間前に、38~40度のお風呂に10~20分ほどつかるとグッスリ眠れます。入浴により一時的に体温が上がりますが、その後、下がってくる頃に眠気が強まるからです。目安としては、お風呂から出て汗が引くころに寝床に入るのが良いタイミングです。入浴にはリラックス効果もあるので、1石2鳥です。

逆に、眠る前の電子メディアの使用は止めましょう。スマホやゲーム機、パソコン、テレビなどの電子メディアの画面からは、ブルーライトがたくさん出ています。ブルーライトは、睡眠ホルモン・メラトニンを減らしてしまいます。その結果、寝つきが悪くなったり、深い睡眠が減ったりします。できれば眠る1時間前、それがムリなら眠る30分前からは、電子メディアの画面を見ないようにしましょう。

■朝はこうやって目覚める

受験当日の朝は、気持ちよく目覚めたいものです。そのためのテクニックもあります。

眠る前に起きる時刻を強く念じておくと、その時刻に目が覚めやすくなります。これを自己覚醒法といいます。6時に起床したいのなら、「明日は6時に起きる」と唱えながら枕を6回たたくと効果的です。

朝食はなるべく摂りましょう。特に、アミノ酸の1つであるトリプトファンがおすすめです。トリプトファンは体の中でセロトニンに変わります。セロトニンには、気持ちを落ち着けたり覚醒度を上げたりする働きがあります。夜になるとセロトニンは睡眠ホルモン・メラトニンに変わるので、翌日に備えてグッスリ眠れます。

トリプトファンは、牛乳や乳製品、肉類、豆、豆製品、バナナ、アボカドなどに多く含まれています。パン食の人は牛乳やヨーグルト、チーズ、ソーセージ、ベーコンなどでトリプトファンがとれます。ご飯のおかずには豆や納豆、豆腐、厚揚げなどが良いでしょう。朝食をとる時間がなければ、牛乳とバナナという手もあります。

できれば受験の1週間ほど前から、睡眠時間を調整してみてください。前日は少し早めに寝床に入り、当日の朝はスッキリ目覚めて受験にのぞみましょう。皆さんの合格をお祈りしています。

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