「本番強要」と訴えられた|まず取るべき行動とやってはいけないNG行動

若井亮

若井亮

テーマ:風俗トラブル

 風俗店やキャストから「本番強要だ」と責められ、違約金を請求されたり、「警察に通報する」と迫られたりしている——。まさに今その渦中にいると、頭が真っ白になり、その場を早く収めたい一心で、言われるままにお金を払ったり書面にサインしたりしてしまいがちです。

 しかし、本番強要トラブルは、訴えられた直後の初動対応によってその後の展開が大きく変わります。最初にどう動くかを誤ると、不当に高い金銭を支払わされたり、あとから覆せない不利な合意をさせられたりするおそれがあります。

 この記事では、風俗トラブルに対応してきた弁護士の視点から、

  • 「訴えられた」がどの段階なのかの見極め方
  • 訴えられた直後にまず取るべき行動
  • 落ち着いて避けるべきNG行動

を、実際に取るべき動きに絞って整理します。

すでに店から連絡が来ている方、この先どうなるのか不安な方は、記事をお読みいただいたうえで、全国どこからでもご利用いただける当事務所の無料相談へお早めにご連絡ください。動き出しが早いほど、取れる選択肢は多くなります。

どなたでも気軽に弁護士に相談できます

全国どこからでも24時間年中無休でメールや電話での無料相談ができます。ご相談やご質問のみでも気兼ねなくご連絡ください。刑事事件になることを防ぎ、家族や職場に知られずに弁護士が早急に解決します。

まず「どの段階で訴えられているか」を見極める

 ひとくちに「訴えられた」といっても、風俗の本番強要トラブルでは、実際にはいくつかの段階があります。自分が今どの段階にいるのかを把握すると、優先してやるべきことが見えてきます。

 大きく分けると、次の3つです。

段階よくある状況まず意識したいこと
①その場で責められている退店前に店の責任者やスタッフに呼び止められ、「本番したよね」「どう責任をとるのか」と違約金を求められているその場で結論を出さない。現金を払わない・サインしない
②退店後に請求・連絡が続いている帰宅後も店やキャストから電話・LINE・ショートメッセージで金銭を請求されているやり取りを保存し、直接の交渉を続けない
③警察に届け出られた被害届が出された、警察から連絡が来た、自宅に警察官が訪れた逃げず身元は明かしつつ、供述は慎重に。早急に弁護士へ


 日常会話で使う「訴えられた」は、多くの場合①または②の段階、つまり店側からの金銭請求(民事的なトラブル)を指しています。一方で③のように、被害届の提出など刑事手続に進んでいる場合は、対応の緊急度が変わります。

 もっとも、どの段階であっても共通して言えるのは、「その場の勢いで判断しない」「一人で抱え込まない」という2点です。次章から、段階を問わず押さえておきたい初動を整理します。

訴えられた直後にまず取るべき4つの行動

 不安と焦りのなかでも、次の4つを意識してください。順番に沿って動くと、状況を必要以上に悪化させずに済みます。

①その場では結論を出さず、いったん退店する

 店から違約金やサインを求められても、その場で「支払う」「認める」という結論を出さないことが出発点です。

 「弁護士に相談してから改めて連絡します」「ここでは判断できないので後日対応します」と伝え、まずはその場をいったん収めて退店することを優先してください。相手のペースで押し込まれる状況から距離を置くだけでも、冷静な判断を取り戻しやすくなります。

 このとき、逃げるように立ち去ったり連絡先を偽ったりする必要はありません。あくまで「即断はしない」という姿勢で構いません。

②警察が介入したら、逃げず身元を明かす。ただし曖昧なまま認める発言はしない

 その場で警察を呼ばれた場合や、後日警察から連絡が来た場合は、逃亡したり身元を隠したりしないことが重要です。逃げたり偽ったりすると、それ自体が身柄拘束の必要性を高める事情になりかねません。身分は素直に明かし、落ち着いて対応してください。

 一方で、動揺のまま「やりました」「自分が悪いです」と曖昧に認めてしまうのは避けたいところです。同意の有無や故意の有無といった微妙な点は、その場の勢いで述べた内容が後々まで影響します。事実関係に自信が持てないうちは、「弁護士に相談したうえで話します」と伝える対応も選択肢になります。

③店・キャストとのやり取りと経緯を記録して残す

 店やキャストとのやり取りは、削除せず保存しておいてください。

  • 金銭を要求するLINE・ショートメッセージ・メール(スクリーンショットで保存)
  • 「払わなければ通報する」「職場にバラす」などと言われた際の録音
  • いつ・どこで・誰と・どのようなやり取りがあったかのメモ

 本番強要トラブルは密室で起きることが多く、客観的な証拠が乏しくなりがちです。だからこそ、手元に残るやり取りは、経緯を示す貴重な記録になります。特に、不当な金銭要求や脅しの文言が残っている場合、それは後の交渉であなたを守る材料になり得ます。

④できるだけ早く弁護士に相談する

 初動でもっとも効果的なのは、早い段階で弁護士に相談することです。

 弁護士が代理人となれば、その後の連絡窓口は法律事務所に一本化され、店やキャストから直接連絡が来ることはなくなります。個人で交渉を続けると、終始相手のペースで進められ、不利な内容で押し込まれがちですが、弁護士が入ることでその構図を変えられます。

 加えて、被害を訴えているキャスト本人は、当事者同士の直接交渉には応じないことがほとんどです。弁護士が間に入って初めて、適正な条件での話し合いの糸口が生まれるケースも少なくありません。

落ち着いて避けたい7つのNG行動

 ここからは、訴えられた直後にやってしまいがちだが避けたい行動を整理します。いずれも「その場を早く収めたい」という気持ちから起きやすいものです。

  1. その場で現金を払う/ATMで下ろして渡す
  2. 店が用意した示談書・念書にサインする
  3. 「認めます」「弁償します」といった書面や謝罪文を書く
  4. 自分だけで直接交渉を続ける
  5. 逃げる・偽名を使う・身元を偽る
  6. LINE・録音などの証拠を削除する
  7. SNSや掲示板に書き込む/相談相手を間違える

①その場で現金を払う/ATMで下ろして渡す

 店から請求される金額は、合理的な算定根拠を欠き、実際の損害とかけ離れた高額なものであることが少なくありません。「今日は半分でいい」「一部を払えば残りは待つ」などと言われても、その場で支払いに応じるのは避けてください。

 一度支払うと「払う相手」とみなされ、難癖をつけて追加請求が続くおそれもあります。近くのATMで下ろしてくるよう促されても、応じる義務はありません。

②店が用意した示談書・念書にサインする

 店はこの種のトラブルに慣れており、あらかじめ用意した示談書へのサインを迫ってくることがあります。しかし、そうした書面にはあなたにとって一方的に不利な内容が含まれているおそれがあります。たとえば、法外な金額が記載されている、清算条項(それ以上請求しないことを確認する定め)がない、宥恕条項(刑事処罰を求めない旨の定め)がない、といった問題です。

 一度サインすると、あとから内容を覆すのは簡単ではありません。その場でのサインは避けてください。

③「認めます」「弁償します」といった書面や謝罪文を書く

 その場で謝罪文や念書を書くよう求められることもあります。しかし、自分の言葉で「本番を強要した」「弁償する」と書いた書面は、後々まで残り、不利に働きかねません。示談書へのサインと同様、その場で認める内容を書面化するのは避けたいところです。

 謝罪や事実関係の説明が必要な場面であっても、内容と表現を慎重に検討したうえで、弁護士を通じて行うほうが安全です。

④自分だけで直接交渉を続ける

 個人で交渉を続けると、相手のペースで進み、感情的なやり取りに巻き込まれやすくなります。「自分で話せば穏便に済む」と考えて交渉を長引かせるより、早めに弁護士へ窓口を移すほうが、結果的にトラブルを小さく収めやすい傾向があります。

⑤逃げる・偽名を使う・身元を偽る

 警察が関わる場面で逃げたり身元を偽ったりすると、かえって身柄拘束の必要性が高いと判断される事情になりかねません。即断は避けつつも、逃亡・隠蔽は避けるという姿勢を保ってください。

⑥LINE・録音などの証拠を削除する

 不利に見えるからと、店やキャストとのやり取りを消してしまう方がいますが、証拠を消すのは避けてください。やり取りには、経緯や相手方の対応の問題点を示す情報が含まれていることが多く、あなたを守る材料になり得ます。

⑦SNSや掲示板に書き込む/相談相手を間違える

 トラブルの経緯をSNSや掲示板に書き込むと、身元の特定や別のトラブルにつながるおそれがあります。また、相談相手を誤ると、かえって情報が広がりかねません。相談は、守秘義務を負う弁護士に対して行うのが安全です。

「本番強要と脅迫・恐喝は別問題」——不当請求が疑われるとき

 ここで押さえておきたいのは、本番強要をめぐるトラブルと、店側の脅迫・恐喝は、法的には別の問題だという点です。

 仮にこちらに落ち度があったとしても、「職場にバラす」「警察に突き出す」などと告げて金銭を要求する行為は、それ自体が脅迫罪や恐喝罪(刑法第249条など)に当たり得ます。不当に高額な請求や脅しに、そのまま応じる義務はありません。

 さらに、なかにはキャスト側から本番行為を持ちかけておいて、後から「強要された」と主張し、金銭を得ようとする、いわゆる美人局(つつもたせ)のケースもあります。この場合、こちらにやましい点がなくても、その場で詰め寄られると冷静な話し合いは困難です。

 もっとも、不当請求かどうか、美人局に当たるのかどうかを、その場で自分だけで見極めるのは容易ではありません。判断に迷う場合は、無理に一人で対応せず、弁護士に相談してください。
 

実際に落ち度があった場合の考え方

 ここまで「不当請求に応じる必要はない」と説明してきましたが、すべての請求が不当というわけではありません。相手の明確な同意がないまま本番行為に及んだような場合には、一定の民事上の損害賠償責任が生じることもありますし、事案によっては刑事責任が問題になることもあります。

 そうした場合でも、その場で言われるままに払う・サインするのではなく、弁護士を通じて適正な内容で対応することが、結果的にはご自身を守ることにつながります。適正な金額での示談や、誠実な事後対応は、刑事事件化を避けるうえでも意味を持ちます。

 特に、刑事事件化を防ぐには、被害届が提出される前の早い段階で示談を成立させておくことが重要になります。時間が経つほど選択肢は狭まるため、落ち度の有無にかかわらず、早めの相談をおすすめします。

本番強要トラブルは早めに弁護士へご相談ください

 風俗で本番強要を訴えられたとき、初動で押さえるべきポイントは次のとおりです。

  • 今が「どの段階」かを見極める(現場での請求/退店後の請求/刑事手続)
  • その場で結論を出さず、現金の支払い・サイン・書面作成は避ける
  • 逃げず身元は明かしつつ、曖昧なまま認めない
  • やり取りと経緯を保存し、直接交渉を長引かせない
  • できるだけ早く弁護士に相談する

 一人で抱え込むと、店側のペースで交渉が進み、不当な示談書にサインさせられたり、解決後も追加請求を受けたりする事態に陥りかねません。弁護士が介入することで交渉の構図が変わり、適正な条件での早期解決が現実的になります。

 当事務所は風俗トラブルの解決実績が豊富で、家族や職場に知られることなく解決したいというご要望にも対応しています。すでに店から連絡が来ている方も、この先が不安な方も、まずは全国どこからでもご利用いただける無料の法律相談をお気軽にご活用ください。

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若井亮
専門家

若井亮(弁護士)

弁護士法人若井綜合法律事務所

風俗トラブルや男女トラブル、それに伴う刑事事件まで一貫して対応。累計相談件数は男女トラブル約23,000件、風俗トラブル約8,000件。全国からの相談を24時間受け付け、迅速な対応を心がけています。

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