汗と皮脂と乾燥

上野由理

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テーマ:美脚への道 ~足のトラブル解決~

足・靴・歩行から魅せる脚へ 美脚マエストラ 飛鳥田由理

身体から分泌されるものには、ホルモンのように直接毛細血管中に分泌物を排出する内分泌と脂腺や汗腺のように導管があって体外へ排出する外分泌とがあります。

うるおいとなめらかさは、この外分泌作用と深い関係があります。

・汗腺と汗
汗は、体内の水分や老廃物を排除して腎臓を助け、体温の調節をするとともに皮膚の表面の“保湿・弱酸性”を保つ役目をしています。

この汗腺を分泌する汗腺にはエクリン腺(小汗腺)と、アポクリン腺(大汗腺)の2つがあります。

【エクリン腺とは?(酸性汗)】
エクリン腺は、小汗腺と呼ばれ、直接皮膚から分泌したものです。
エクリン腺から分泌された汗は、手のひらや足の裏など角質層の厚い部分を湿潤し、滑り止めの役目も果たしますが、アポクリン腺からの汗が出過ぎると滑ります(コラムで紹介しています)
足の裏が汗かいて靴の中でツルツル滑る方へのアドバイス
http://mbp-japan.com/kanagawa/ueno/column/3971/

この汗腺は、口、目、結膜を除いてほとんど全身に分布しています。
また、この汗腺は自律神経系の交感神経が刺激を受けることによって、発汗を生じさせます。

エクリン腺の構造は真皮の深層にある分泌管(汗腺体)からでた排泄管が、らせん状に屈曲しながら皮膚表面に汗口を開いています。

この汗口に存在するケラチンリングが刺激によって膨らみ、汗の排泄量を調整します。
また、外界からの異物侵入をブロックする役目もに立っています。

【アポクリン腺とは?(アルカリ性汗)】
アポクリン腺は、身体の一部にのみ存在する大型汗腺です。外耳道、脇の下、乳首、外陰部、へそ、肛門、足の裏に限られて分布しています。

分泌活動は幼少期には見られず新陳代謝が活発になる思春期から壮年期にかけて旺盛になり、年齢とともに減退し、老年期には停止します。

アポクリン腺の特長は、汗腺と皮脂線の両方の性質を持っています。また毛包から分化したもので、その分泌する汗はPh6.2~6.9です。

また、分泌される液は分泌細胞の一部が脱落して汗ににじみ出て排泄されるため、乳白色で特有のにおいを持っています。

・皮脂線と皮脂
皮脂は汗腺から分泌される汗と混じり合い、皮膚表面に皮脂膜を作ります。
それによって皮膚や毛に光沢を与え、滑らかにし、水分の蒸発を防ぎます。

また、皮膚の主成分である脂肪酸は、細胞やカビの発育を抑制し、水虫、ハタケなどの糸状菌の感染や有害物の侵入を防ぎます。

さらに皮脂は熱の不良導体なので保湿、防寒の役割も果たしています。
このように大切な機能を持つ皮脂には、皮脂線から生まれる分泌脂と、角質脂肪(角化過程の最終産物として皮膚表面に生じる)とがあります。
この角質脂肪とは、基底層に生じた細胞が、有棘細胞→顆粒細胞→角質細胞と変化していく角化過程によって生じる脂です。

したがって、皮脂線のない手の平や足の裏には角質脂肪だけがでてきます。

皮脂の分泌は常に絶え間なく行われているわけではありません。
一定量に達しますと一時停止し、腺内にたまると再び分泌が始まるようにこれが繰り返されています。

一日の皮脂分泌量は、成人でおよそ2グラム、子供がその1/3の量となっています。

【皮脂線】
皮脂線は皮脂を分泌する腺で、毛嚢に開口していることから毛嚢腺(もうのうせん)とも言います。
この皮脂線は手の平、足の裏を除いて全体に分布しており、特に皮下脂肪の少ない鼻、額、胸、背中に多く分布します。

これらの場所には皮下脂肪が少なく寒さに対して抵抗力が弱いので、皮膚の表面に皮脂を分泌して、防寒、保湿して作用します。

特に思春期に旺盛になり、男性ホルモン(アンドロゲン)の作用で分泌されています。脳の神経刺激によっても促進される場合があります。
なお、皮脂線の大きさは、これに伴う毛髪の太さに反比例すると言われています。つまり、うぶ毛ほど皮脂線が大きいのです。
毛が多い場所、ふくらはぎには皮脂線が反比例するため、皮脂の分泌が少なくとても乾燥します。顔が脂っぽいのは、産毛が少ないなど、逆なのです。

【皮脂膜】
自然な状態に
ある皮膚表面の脂の膜を皮脂膜(脂肪膜)と呼んでいます。
皮脂の大半は皮脂線から分泌されるものですから、皮膚の各部位によって脂の量は違います。
特に、腰回り、ヒップ、太もも、ふくはらぎなどは皮脂分泌量が少ないのでとても乾燥しやすいです。乾燥が進みやすく、女性では肉割れしやすいのも皮脂分泌量が少ないためと言われています。

【汗と皮脂、乾燥との関係】
汗と皮脂、まじりあわない水と油の関係ですが、乳化してまじりあっています。

夏には皮脂や汗の分泌が増えて、冬には皮脂と汗の分泌が減ります。

皮膚の細胞一つ一つを脂とみてほぼ間違いないです。
そして、水分を保持している。
そして、脚は皮脂が少なく水分と脂のバランスが悪いため、乾燥しやすいです。
冬の乾燥はわかりやすいのですが、夏も暑い場所から冷房のある場所に移動するたび、皮膚の恒常性が崩れますので、やはりこれも乾燥します。

もともと皮膚が脂なので、脂に脂を足していってもバランスがわるくなり、更に乾燥が進みます。
なので、とにかく、キレイな脚を保つためには水分を補給させる乾燥対策が必要となります。

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上野由理
専門家

上野由理(美脚専門家)

ノーブル合同会社

美脚の専門家でもあり講師でもあります。足・靴・歩行から美脚へ。コラムの連載や、取材や執筆・美脚相談・社内研修・美容&健康&スポーツの講演やトークショーなどコンテンツからニーズに沿ってお手伝いします。

上野由理プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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