情報管理にアナログ管理も大切?

寺田淳

寺田淳

テーマ:最近の話題から


【はじめに】

 遥か昔の昭和の頃に電子手帳というアイテムが登場しました。
セールスポイントだったのはスケジュール表での予定確認や
友人、会社関係等のアドレス帳が備わっていたことで
これ一台でかさばるノートやメモ帳が不要になったという点でした。

 ですが、逆に言えばこの機器が破損や紛失で使用不能になった時には
全ての予定や連絡先のデータが一気に無くなる訳です。

 実際に私の友人がこれをベランダから落下させ全損した時には
ほぼ一週間かけてデータの再収集、復旧を図ったそうです。
当然その間の仕事の効率は最悪の極みだったそうです。

 令和の今、この危険性と隣り合わせなツールとして
すぐに思い浮かぶのは、何と言ってもスマホでしょう。

 貴方は個人情報や業務上の情報等の管理、
全てスマホやパソコンに委ねていませんか?

【どんな情報を管理してますか?】

 ざっと考えてもスマホの中に保存している情報としては
交流のある人物のメアド、電話番号、中には住所や職場の連絡先。
公私の場面で撮影した画像や動画関係。
取引金融機関名や担当者の連絡先。
医療関係のかかりつけ医や常用している薬局名と連絡先。
緊急時の連絡先(自宅、勤務先、かかりつけ医療機関等)
等の連絡先の一覧があります。

 さらに
自身の病歴、既往症、常用薬等の健康関連の情報。
取引のある金融機関の口座番号、パスワードや暗証番号等。
ネットバンキングの際のログインIDやパスワード、暗証番号等。
クレジットカード類のIDやパスワード、暗証番号等。
通販などでのログインIDやパスワード、暗証番号等。
等の個人に属する各種の情報が該当します。

 これら以外にも
例えば新幹線のチケット購入用、
映画鑑賞チケットのネット購入用、
自身が設置したブログやコラム、インスタ等に用いる
ログイン情報等もこれに含まれます。

 この様に多岐にわたる多彩な情報が1台のスマホで
全て網羅されているのは管理面からも使用面でも
やはり便利であることは否めませんね。

【一元管理の脆弱性】

 さらに今では保険証もスマホに収納が可能になってますし
運転免許証迄スマホ免許証という時代が来ています。

 マイナンバーカードや運転免許証を
その都度身につけて外出することも無いのです、
スマホさえ忘れなければ…

 今の時代、免許不携帯や保険証の持参忘れはあっても
スマホ不携帯というケースは高齢シニアを除けば
ほぼ確実にレア中のレアケースでしょう。

「全てがこれ一台で」は言い換えれば
「これ一台で全てが」という意味でもあります。

 これ一台で全てが賄えると共に
 これ一台が無くなれば全てが消える となるのです。
 
 株や投資の世界では昔からある諺に
「一つのバスケットに全ての卵を入れてはいけない」
というものがありますが、情報に関しても同じことが言えるのです。

【アナログ管理も重要】

 私個人の考えですが、重要な情報の保管や管理には
セキュリティ面からもダブルセーフティを考えておくべきです。

 外付けのHDDやUSB等に同じ情報をコピーしておくことも
勿論重要ですが、私個人の考えでは、純アナログ式の紙に書いて保管、
これも重要な保管方法として実行しています。

 仮に破損はしていなくとも
ネットバンキングにログインする為の
ログインIDやパスワード、さらには口座番号。

クレジットカード使用時に必要とされる
4桁の暗証番号やセキュリティコード。

各種通販で購入時に必要な
ログインIDやパスワード、認証コード等。

 これらの手続きを進める際に、
万が一ど忘れした場合はいちいち画面を切り替えて
スマホ内の保管データを確認する必要があります。

 当然、破損や紛失、盗難の際には
手元から貴重な情報全てが消え去ります。

 さらに個人で事業を営んでいて連絡手段はスマホのみ
といった場合にはより深刻な事態になります。

 担当部署の連絡先、担当者名、先方の営業時間や休業日等
さらには現在進行中の業務情報や収集した資料等もスマホ一択で
管理していた場合には即業務に影響が生じますし、下手をすれば
信用失墜という事態を招く恐れも出てきます。

 この様な最悪の事態を避けるためにも、
デジタルの対極にある方法で情報保管と管理も
並行して実施すべきと考えます。

【ダブルセーフティの大切さ】

 では、リスクを少しでも減らすためにはどうすればいいか?
あくまでも私個人の考えですが、アナログの極致である
紙媒体で記録しておく事だと思っています。

 シンプルな方法はそれぞれ最初の口座開設や取引開始時、
あるいはスマホやパソコン購入時の取説や契約書等をそのまま
保管管理しておくことです。ただこの場合、膨大な枚数になり
かさばりますしすぐに必要な情報を探し出すのも一苦労でしょう。

 やはり最初は面倒でも必要な情報をピックアップして
パソコンで一覧表を作成し、プリントアウトしておくことでしょう。

 例えば、故障や問合せの際に必要な情報は
それぞれの規定に則って細かく分類されています。

 一例ですが、あるプロバイダの場合
ログインID
ユーザーID
接続パスワード
プロバイダ用パスワードの4項目が求められます。

 あるポイントサービスのサイトでは
会員番号
登録番号
セキュリティコード
登録メールアドレス
アカウント暗証番号
パスワードの6項目が求められます。

 スマホ関係では
アカウント名
パスワード
メアド
ネットワーク暗証番号
モードパスワード
端末暗証番号の6項目が必要になるのです!

 いざ問題が発生した際に
この手の情報を記憶だけで対応するのはまず難しいでしょうし
データを保存してある機器が不具合ではこれまたお手上げでしょう。
 
 発生頻度は少ないものでも
いざ発生した際に対処する為の備えは欠かせないはずです。
 

【終わりに】

 デジタルデータの保管に関しては
必ずバックアップをとっておくことが言われています。
通常は外付けのHDDやUSBメモリーでバックアップを取ります。

 いわば「デジタル×デジタル」でのダブルセーフティです。
無論この方法での情報管理と保管も有効な方法ですし
データ転送の手間も殆ど問題にならないものです。
紙に書き写すより確実に手間は省けます。保管も楽です。

 ただ、肝心のパソコン本体(スマホ)が
破損し使用不能状態になってしまえば
バックアップがあってもそこからデータの呼び出しが出来ません。
(何台もパソコン機器を保有していれば別ですが)

 緊急に連絡をしなくてはいけない場合や
中身のデータを早急に確認したい場合等に
肝心の再生機器がダメでは万事休すです。

 ここで異なる保存媒体である紙で記録しておけば、
連絡先等の情報は容易に入手出来ます。
その場での対応は出来なくても紙のデータを頼りに
応急対応することは可能になります。

 特におひとり様で起業・開業する際には
この手の情報管理、顧客管理は最重要項目のひとつです。

 得意先との連絡が出来なかった、
 連絡先の情報が見つからず商機を逃す結果になった

 こんなことでは情報管理の不備、リスク管理の甘さを
指摘されるのは必至でしょう。

 可能性は低いでしょうが、
いざ実際に発生した場合に対応出来るような体制造り。
即ち、異なる媒体で情報を保存、管理する事。
 
 理想を言えば、本体の盗難・紛失時のリスク、
最近はサーバーへの不正アクセスによる流出のリスクを
回避することを重視するのであれば、
本体に保存するデータは最低限にとどめ、重要なデータ
口座番号や各種パスワードや暗証番号等は全てUSBや
外付けHDDに保管、スマホとは別々に保管しておき
利用時にのみ接続するとか紙媒体から情報を入手する様にすれば
最小限のダメージで済ませることとなります。

 デジタル×アナログでのバックアップは
シンプルがゆえに却って保守面では強固になり得るのです。

 ただ、紙でのバックアップの場合でも
スマホと一緒にしていては同時に紛失の際はお手上げです。

 片方はスーツのポケット、片方はカバンの中のように
保管場所を変えておく程度の手間をかける事でリスク軽減が
叶うのであれば、試す価値はあるのではないでしょうか?

 

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寺田淳
専門家

寺田淳(行政書士)

寺田淳行政書士事務所

 起業・独立や転職、再就職を考えるシニア世代に対して、現時点での再就職市場の動向や起業する際の最低限の心構えを始め、私自身が体験した早期退職から資格起業に至るまでの経験やノウハウを紹介します。

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