家康公の健康法 「情報の使い道が運気を呼ぶ」
飢えざれば食わず
私が20代の頃に仕事の一環として1日断食をしたことがあります。何も食べられない事は大変苦痛でしたが、終わってみると、これ以上無いほど頭がすっきりした事を覚えています。それよりもその後飲んだ水の美味しさとご飯の甘みを今でも覚えています。地球上を覆った4回の氷河期を生き残った人類の遺伝子には、少々の飢えに耐えられるだけの何かが備わっているのでしょう。ストレスがピークの時、悲しくて辛い時、不安でしょうがない時、あえて食べる量を減らす事で自分の持っている本能にスイッチが入り、腹の底から力が湧いてくる事があります。
その逆で、食べ過ぎは要注意です。糖質の食べ過ぎは、胃腸で乳酸発酵を起こし、慢性腎炎に導きます。また血液で焦性ブドウ糖や乳酸が増え酸性に傾きます。過剰のタンパク質は腸内で毒素を発生させ自家中毒を引き起こします。そして脂肪の摂り過ぎは動脈硬化と老化を進めます。私の仲の良いアレルギー専門の医師がよく話してくれました。もし、現代人の糖とタンパク質と脂肪の摂取を3分の1にすることとができたなら、病気の3分の1は治ってしまうと。多く食べるためには少なく食べよと言われています。これは、少なく食べれば健康で長生きし、結局は多く食べる事ができるのです。「飢えざれば食わず」の精神が必要と小倉先生は言っています。
東邦大学客員講師 薬剤師 鈴木寛彦