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鈴木寛彦

不妊で悩む女性の思いに応える漢方薬の薬剤師

鈴木寛彦(すずきひろひこ) / 薬剤師

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コラム

おとそ は漢方薬なの?

2019年12月20日 公開 / 2021年3月1日更新

テーマ:漢方薬の研究

コラムカテゴリ:くらし

コラムキーワード: 社会福祉士iDeCo振り袖




屠蘇散
Chinese Harbal Remedy Tososan


 お屠蘇(とそ)は、お酒やみりんに「屠蘇散」と呼ばれる漢方薬を漬け込んだ薬草酒のこと。邪気を「屠(ほふ)」り(払い)、魂を「蘇」(よみがえ)らせ来福を招くという意味が込められた縁起物です。「散」には薬草を「粉にする」という意味と、「邪気を散らす」という意味が隠れています。配合する生薬は地域や時代によって異なりますが、海岸に自生する浜防風という草の根や、可憐な花を咲かせる桔梗の根など6種類の生薬を使っています。胃腸の働きを活発にし、血行をよくして、冬の風邪の症状である発汗や熱、痰、咳などの予防にもつながるとされています。由来は古く、平安時代に中国唐から伝わり、宮中の行事として定着し庶民の間に広がったと言われています。
本来は元旦や三が日のうちに頂くものですが、新しい一年の健康を願ってぜひお召し上がりください。


オケラの花:生薬ではその茎葉が「朮」(じゅつ)と呼ばれ、全身の余分な水を利尿させたり、胃を丈夫にする働きがあります。皮を剥くと気分がスッとするみかんの皮。(橘皮)。健胃鎮咳去痰薬です。桔梗の根、浜防風の根、山椒の実、シナモンが入って6種の生薬が配合されています。


東洋医学では、「気・血・水」が体を良くめぐっていれば病気にならないと考えています。まさに屠蘇散は、「気・血・水」を回らす漢方薬なのです。
お屠蘇を飲んで、よく笑い、福を招いてください


お屠蘇の作り方
屠蘇散一袋を、清酒180ml~360ml(一合~二合)の中に浸し一晩置く。お好みに応じてみりんを加えると飲みやすくなります。

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