戦争がはじまった。

どれほど上振れしていたのか?
公表されていない。
中電は1200ガルを超えないよう不正にデータを操作していた。
1200ガルは確か中越地震の時に十日町で計測されていなかったか。特別な数値ではない。
中電の技術者たちははとんでもない値が出てしまったために、それを隠さざるを得なかったのではないか。
設計基準を大幅に上回る。地球が割れてしまう規模の地震動が現れてしまった。
そんな数値を前にして中電の技術者たちは何を考えたか。
彼らは世間に公表できないような数値を見てしまった。
仮にも想定の中の数値にしても、実際に起こりえる数値である。
この数値を前にしたら、すべての安全神話が崩壊する。
絶対安全が条件の原発の安全性が根本的に覆される。
既存のすべての原発の安全性が否定される。
もっと言えばこの世に存在するすべての建造物の安全性が否定される。
実際に起こりえる地震動の闇を彼らは見てしまったのではないか。
もしかしたらこれはもう技術の問題ではないのかもしれない。
哲学的、宗教的問いかけなのかもしれない。
人類の力ではどうにもできない巨大な大自然の営みの闇の深さを前にして、
何をどう選択していくのか、我われは問われることになるのかもしれない。


