今に集中してみる
昔は、赤ちゃんのおくるみをキハダで染めていて、赤ちゃんのやわはだを守ってくれていたということを最近知りました。
キハダはミカン科の木で、キハダの外側の皮をはがすと黄色い皮が現れます。この黄色い皮のことを黄檗(おうばく)と言いますが、生薬名は黄柏(おうばく)と書きます。黄柏は中黄膏という軟膏や、黄連解毒湯(おうれんげどくとう)などの漢方薬に使われています。
先日、お寺でもらった紙に「江戸時代になると、日本黄檗宗開祖の中国僧隠元隆琦(いんげんりゅうき)が、時刻を知らせる仏具として魚そのものの形をした木魚を日本に伝えます。」とありました。中国僧隠元はインゲンマメを伝えた方ですが、木魚も伝えたということは初めて知りました。黄檗宗は黄檗と同じ字ですが、関係あるのでしょうか。
半年くらい前に黄檗宗を知り、調べたところ分からなかったのですが、今回再び調べてみて分かりました。宇治に隠元が開いた黄檗山萬福寺は、中国で隠元が住んでいた福州の黄檗山萬福寺から名付けました。現在、中国の福建省安渓県にある黄檗山は、薬や染料となるキハダを多く産するところからこの名があります。名前のもととなった中国の黄檗山が、キハダの産地だったのですね。
写真は黄柏です。眩しいくらいの黄金色です。
虫が嫌いな方は閲覧注意です。
黄柏には黄柏なりの、当帰には当帰なりの・・・・・。
https://mbp-japan.com/shizuoka/mutsugoro/column/2219773/