痰がからむ感じがよくなった 71歳の女性
もうすぐ節分ですね。先日、樹木希林さんの遺作となった映画「日日是好日(にちにちこれこうじつ)」を観ました。典子が傷ついて久しぶりに行ったお茶のお稽古の日は節分で、「不苦者有智」という掛け軸がかかっていました。「苦と思わざる者は智有り。ふつうに読むとふくはうち‥これから春に向かうのよ。」という樹木希林さん演じる武田先生の言葉が優しく心に響きました。
お茶の道具に、棗(なつめ)という抹茶を入れておく容器がありますが、植物のナツメの実に形が似ていることからその名が付いたとされています。ナツメは漢方薬で使われる生薬「大棗(たいそう)」です。大棗が入った甘麦大棗湯は、神経がとても興奮し、(理由もなく)悲しくなって、泣きたくなる人の心をほぐしてくれます。
20代後半の女性の例を紹介します。胎のう確認後、流産したことがあり、お子様を考えて来店されました。生理周期が長く90日くらいの時もある、生理がくるたびに(妊娠していないのが分かり)気が沈むとのことでした。体質改善をするようなお薬をお出しして、3回目の相談の時のことです。生理周期は整ってきたが、夫婦関係のことで1日の内でも気分の浮き沈みが激しく、涙も出てしまうというお話を伺いました。そこで、心が楽になるように甘麦大棗湯を30日お出しました。その途中なかなか体温が上がらないということで、元のお薬も追加しました。すると、3週間遅れて体温が上がり、その周期で妊娠され、無事男の子を出産されました。