Mybestpro Members

谷津吉美プロは静岡新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

食べ方を考える・・・食べ物の陰陽

谷津吉美

谷津吉美

テーマ:漢方の研究



 
陰陽とは、東洋医学の考えです。食べ物に関しては体を冷やすものを`陰`、温めるものを`陽`としています。食べ物が取れる気候や時期によってその性質が変わってきます。鬱陶しい梅雨があって、真夏の太陽がじりじり照りつけ汗が吹き出る頃、茄子、胡瓜、トマトの初物が姿を見せ、西瓜は土用前後に、旧暦のお盆を過ぎると、南瓜が出回ります。漢方薬でもこの時期は体を冷やす白虎湯、五苓散の出番が多くなります。ところで「年寄りの冷や水」とは陰証に陥って冷え冷えした老人が、湯茶なら温まるのに空元気を出して、冷水を飲んで風邪をひいたり、お腹をこわしたりする事を言います。とかく年をとると冬は足が冷えて、腹力は弱く、疲れやすいので、日頃から体を温める食事を心がけて戴きたいと思います。また夏バテも冷たい物の摂り過ぎで起こります。それは氷が胃にはいると胃液の分泌はやみ、胃の運動は一時停止するからです。また、日頃から陰性の食事に傾いていて、冷え、神経痛、リウマチ、不妊症どどの方は漢方の効きが悪くなる事があります。青汁療法は陽性の方には良いですが、陰性の方には体を冷やしてしまうと、漢方の大家小倉先生は言っています。

陽性の食べ物(温める食べ物)
加熱した温い野菜、塩の利いた食品、太陽で乾した物、貯蔵日数を経た物、日本酒など。

陰性の食べ物(冷やす食べ物)
南国の果物、生野菜、氷、砂糖、アイスクリーム、冷しジュース、酢の物、水分過剰、無塩、
ビール、ワインなど。(また、加熱しても比較的陰性のものは、椎茸、わらび、ぜんまい、緑葉、茄子、筍、芋類)

次回に続く

リンクをコピーしました

Mybestpro Members

谷津吉美
専門家

谷津吉美(薬剤師)

有限会社むつごろう薬局

漢方医学を専門に23年。不妊症をはじめ各種女性の悩み・アレルギー・皮膚病・自律神経失調症などの症状に、深い知識で丁寧に対応。また静岡県立高校の進路指導講演会や不妊専門雑誌などで漢方薬を広めています。

谷津吉美プロは静岡新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

関連するコラム

プロのおすすめするコラム

コラムテーマ

コラム一覧に戻る

プロのインタビューを読む

女性の悩みをやさしく包み込む漢方薬のプロ

谷津吉美プロへの仕事の相談・依頼

仕事の相談・依頼