Mybestpro Members

谷津吉美プロは静岡新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

どうして漢方薬が作られたのか

谷津吉美

谷津吉美

テーマ:漢方薬入門




何もない時代に、どのようにして薬が作られたのでしょうか。(3000年前の謎)
 
 時は今から6000年前。ヒプシサーマル期と言って、世界の気温が現在よりも2−3度気が上昇したころ、日本では縄文時代の全盛期でした。サハラ砂漠は青々とした草原であったそうです。    
 その後4000年前になると寒冷化が徐々に始まり、氷河は前進し海面は2−3mも低くなりました。3000年前には、アイスランドにあるヘクラ火山で中国でも影響があるほどの大噴火が起こり、元々の寒冷化に拍車がかかるようになったのです。
 私たち人類の祖先は過酷な環境に苦しめられていました。食料も減り人口も激減しました。もちろん、多くの病気が蔓延したのは間違いありません。究極に追い込まれた人々は、感性だけを頼りに病気を治す薬草を見つけていきました。これが漢方薬の基原となります。
 神農本草経(しんのうほんぞうきょう)と言う中国最古の薬物学書があります。神農という神様は、身近な草木の薬効を調べるために自らの体を使って、毒に当たりながら有効的な薬草を発見し多くの民衆を救ったと言われています。(神農様は牛の頭で角があり木の葉で作った衣類をまとっています。東京御茶ノ水の湯島聖堂にその像があります。)漢方薬は、命懸けで作られてきたのですね。

                                                         ・・・・・次回につづく


リンクをコピーしました

Mybestpro Members

谷津吉美
専門家

谷津吉美(薬剤師)

有限会社むつごろう薬局

漢方医学を専門に23年。不妊症をはじめ各種女性の悩み・アレルギー・皮膚病・自律神経失調症などの症状に、深い知識で丁寧に対応。また静岡県立高校の進路指導講演会や不妊専門雑誌などで漢方薬を広めています。

谷津吉美プロは静岡新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

関連するコラム

プロのおすすめするコラム

コラムテーマ

コラム一覧に戻る

プロのインタビューを読む

女性の悩みをやさしく包み込む漢方薬のプロ

谷津吉美プロへの仕事の相談・依頼

仕事の相談・依頼