漢方薬における副作用とは?
ガンなどでは病の進行具合による分類が一般的ですが、漢方でも疾病の進行や状態による分類があり、六経分類と呼ばれています。
六経分類はその名の通り、病期が次の6つにわかれており段階的に病が進んでいくとされています。
●太陽病
頭や背中といった体の上部表面に位置する箇所で、病が停滞していることをいいます。
罹患してはじめに症状が現れる部分であり、主な主訴として悪寒や頭痛、浮脈などがあります。
●少陽病
太陽病よりも疾病が少し中に入った、つまり外から見ただけではわからない部分に関わる症状もあらわれてくる状態です。例えば、脇の痛みや口に関する症状などがあり、場合によっては乾きや吐き気がみられることもあります。
●陽明病
主として胃腸に関わる症状を訴え、腹部の膨満感や便秘などが代表的な症状です。
また、徐々に体の内側へと病が進行してきているので、熱も内側にこもっていきます。
●太陰病
上記3つの病期を経てもなお改善されず、さらに拍車をかけた状態になってきます。
特に胃腸関連の症状は痛みを感じるようになり、次第に悪化してきます。
●少陰病
疾病がかなり進行し、体全体の抵抗力も下がって疲れが出てきている状態です。
血行も悪いので手足も冷え、各器官の機能にも低下がみられます。
●厥陰病(けついんびょう)
少陰病よりもさらに体全体の機能が低下し、衰弱しきった状態です。
場合によっては重篤な状態を引き起こすことがあります。
太陽病から始まり厥陰病まで、陽や表の状態から、そして陰や裏のほうへ進んでいくとされています。しかし、慢性病がひとつの病期でとどまっていたり、不可逆的に進行することもあり得るのでこの限りではありません。
漢方では病期も考慮して、各期に合った漢方薬が処方されることになります。
しかしながら、これは証などにおいても同じことが言えるのですが、やはり病期や症状が合っていなければ相応の効果を得ることはできません。
従って、表や陽に合わせた漢方薬を服用していても一向に効果を感じられない場合は、裏であったり陰に属する漢方薬に変えてみることで症状の改善を見られることがあります。