Mybestpro Members

谷津吉美プロは静岡新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

効果的な漢方の飲み方

谷津吉美

谷津吉美

テーマ:漢方の研究



漢方薬は飲みにくい」そう感じている人は多いようです。
それもそのはず、西洋薬は錠剤やカプセル剤にしたり味をつけたりと飲みやすく加工してあるのに対し、漢方薬は生薬そのままの味がするのですから。

それがまた風味があって良いという人は別ですが、せっかく処方してもらっても飲まずにいるのはもったいない。


今回は漢方薬の飲み方の基本をご紹介します。


●飲むタイミング
食前や食間に飲むようにします。
このとき、食前とは食事をする30分前、食間とは食事をしてから2〜3時間後のことを指します。

なぜこのような時間帯に服用する必要があるのかというと、空腹時であれば食べ物と相互作用を起こすことなく、体内へ吸収することができるからです。
胃が荒れてしまうのでは?と心配されるかもしれませんが、漢方薬自体はおだやかな作用を示すので特段、問題はありません。

ただし、どうしても胸やけなどが見られる場合は、相談してください。


●飲み方
〜エキス剤〜
顆粒状のエキス剤は、少量(100ml程度)のお湯で溶かして飲むと良い効果が得られます。
これはエキス剤が元来、生薬を煎じて乾燥させて作られたものなので、煎じたときの状態に戻して飲むほうが本来の効果を発揮できるためです。


〜煎じ薬〜
土鍋やガラス器に煎じ薬を入れ、水を加えて煮詰めます。鉄や銅など金属製の鍋は適さないので避けておきます。
このとき、とろ火か中火にして水の量が半分程度になるまでゆっくりと煮詰めていきます。

煮詰める時間は種類にもよりますが、早くても30分程度、長ければ1時間を超える場合もあります。
煮詰まったら熱いうちに煎じ薬を取り出し、飲めるくらいの温度まで冷ましてから口にしましょう。
作った1日分の薬は3回に分けて飲み、当日中に飲みきるようにします。

ちなみに、1日のうちで残りの煎じ薬を飲む場合は、再度温め直して飲むのが基本です。


煎じ薬はエキス剤と比較すると手間がかかり、煎じ方も慣れるまで時間がかかりますが、やはり得られる効果は高いので取り入れたい飲み方です。



しかし子供や高齢者など、漢方薬がどうしても飲めないという場合は、オブラートに包んだり蜂蜜を混ぜたりして飲みやすくすることもできるので、相談してみてはいかがでしょうか。

リンクをコピーしました

Mybestpro Members

谷津吉美
専門家

谷津吉美(薬剤師)

有限会社むつごろう薬局

漢方医学を専門に23年。不妊症をはじめ各種女性の悩み・アレルギー・皮膚病・自律神経失調症などの症状に、深い知識で丁寧に対応。また静岡県立高校の進路指導講演会や不妊専門雑誌などで漢方薬を広めています。

谷津吉美プロは静岡新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

関連するコラム

プロのおすすめするコラム

コラムテーマ

コラム一覧に戻る

プロのインタビューを読む

女性の悩みをやさしく包み込む漢方薬のプロ

谷津吉美プロへの仕事の相談・依頼

仕事の相談・依頼