【引き算コーチング】人は、役割を演じている

山根浩二

山根浩二

テーマ:引き算コーチング

こんにちは、
サポートコーチ出雲の山根浩二です


私たちは普段、
あまり意識していないかもしれませんが、
実は、いろんな役割を
演じながら生活しています。


たとえば、
会社に行けば会社員。
経営者の方なら、
経営者という役割があります。


営業をしている人なら営業マン。
職人さんなら職人。
家庭に帰れば、
父親だったり、母親だったりします。
そして、父親である人も、
自分の親の前では「息子」という
役割になります。


子どもから見れば「父親」。
孫から見れば「祖父」。
友人と会えば「友人」。
昔からの同級生と会えば「同級生」。
恋人がいれば「彼氏」や「彼女」。


こうやって考えてみると、
一人の人間の中に、
ずいぶんたくさんの役割が
ありますよね。


私は、これってロールプレイングゲームに
少し似ているなと思うんです。


勇者がいて、
戦士がいて、
武闘家がいて、
魔法使いがいて、
僧侶がいる。
それぞれ役割が違う。


でも、現実の私たちも、
場面によって役割を切り替えている。


会社では「経営者」。
家では「父親」。
友人といるときは「友人」。
親の前では「子ども」。
同じ人間なのに、
ちょっとずつ雰囲気が違う。
これって、当たり前といえば
当たり前なんですよね。


ところが、私は数年前に、
それをものすごく実感する
出来事がありました。


あるとき、
当時の近所の人たちと
焼肉をすることになったんです。


私は最初から参加していて、
準備をしたり、
みんなと話をしたりしながら、
焼肉を食べていました。


そこへ、当時学生だった娘が、
少し遅れてやってきたんです。
当時は、
ちょうど反抗期でもありました。


私は娘と一緒に焼肉を食べていたんですが、
後になって、その場にいた友人から
言われたんです。
「山根さん、娘さんが来たとき、
明らかに雰囲気が変わりましたよ」 

と言われました。


自分では、そんなに変わったつもりは
なかったんです。


でも、外から見ていた人には分かった。
娘が来た瞬間に、
私は「近所の人たちと焼肉を
楽しんでいる山根さん」から、
「娘と一緒にいる父親」という
役割に切り替わったんでしょうね。


もしかすると、
当時の娘との関係もあって、
少し緊張感が走ったのかもしれません。


自分では気づいていなかったんですが、
役割が変わっていた。
この出来事は、今でも結構印象に残っています。


そして、これってコーチングをするときにも、
すごく大切なことなんじゃないかなと思っています。


たとえば、
「経営者として、どうしたらいいんだろう」
と悩んでいる人がいるとします。
その人は、経営者という役割の中にいます。
だから当然、
売上のこと、
社員のこと、
取引先のこと、
責任のこと。
いろんなことを
「経営者」という立場から考える。


でも、もしかすると、
その役割をいったん脇に置いてみたら、
違うものが見えるかもしれない。


「もし、あなたが経営者ではなく、
 一人の人間としてこの問題を見たら、
 どう感じますか?」
そんなふうに、少し外側から見てみる。


すると、
「あれ? 
経営者だからこうしなきゃと思っていたけど、
本当にそうなのかな」
と気づくことがあります。


役割そのものが悪いわけではありません。
むしろ、役割があるからこそ、
私たちは社会の中で動くことができます。
経営者だから責任を持つ。
父親だから子どものことを考える。
社員だから会社の仕事をする。
それぞれ必要な役割です。


ただ、役割を演じていることを忘れてしまうと、
「経営者なんだから、こうしなければ」
「父親なんだから、こうあるべき」
「社長なんだから、弱音を吐いてはいけない」
というように、
その役割に自分自身が
縛られてしまうことがあります。


私は、そこに「引き算」が
できるんじゃないかと思っています。
役割をなくすのではありません。
一度だけ、脇に置いてみる。
そして、その役割を演じている自分を、
少し離れたところから見てみる。


すると、
「私は今、社長という役割から考えているんだな」
と気づく。


それだけでも、少し見え方が変わることがあります。
私は集団でコーチングをするときにも、
こういう考え方を使うことがあります。
一人の人間が、
いま演じている役割から少し離れて、
自分を外側から見てみる。


すると、
それまで当たり前だと思っていたことが、
少し違って見えてくる。


そして、そこから別の選択肢が
出てくることがあります。


人は、いろんな役割を持っています。
そして、その役割をその場その場で、
ちゃんと切り替えながら生きています。


だから、
「これが本当の自分だ」
と思っているものも、
実は今の自分が演じている
一つの役割なのかもしれません。


もし今、何かに悩んでいるのなら、
「私は今、どの役割から、
 この問題を見ているんだろう?」
と考えてみるのも面白いと思います。


そして、もしできるなら、
その役割を一度だけ脇に置いてみる。
そこから少し離れて、自分を眺めてみる。
すると、今まで見えていなかったものが、
見えてくるかもしれません。


役割を捨てる必要はありません。
ただ、役割を演じている自分に気づく。 
それだけでも、人は少し自由になれるんじゃないかな。
私は、そんなふうに思っています。

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山根浩二
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山根浩二(ビジネスコーチ)

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