子どものおえかき
「最近、プリントを嫌がるんです」
そんなご相談をいただくことがあります。
昨日まではやっていたのに、
急に嫌がるようになった。
声をかけても逃げる。
座ってもすぐに立ってしまう。
鉛筆を持ちたがらない。
そんな姿を見ると、
「やる気がなくなったのかな」
「甘えているのかな」
「ちゃんと習慣づけないと」
と心配になりますよね。
でも私は、
「プリントを嫌がる」という一つの姿だけを見て、
すぐに原因を決めつけないことが大切だと思っています。
子どもが学習に向かえないとき、
理由は一つとは限りません。
眠いのかもしれない。
疲れているのかもしれない。
おなかが空いているのかもしれない。
気持ちが不安定なのかもしれない。
もっと甘えたいのかもしれない。
プリントの内容が、 今のその子には難しいのかもしれない。
また、
テレビやおもちゃが気になって、
集中できる環境ではないのかもしれません。
つまり、
「プリントをしない」=「やる気がない」
とは限らないということです。
子どもの行動には、
必ずその子なりの理由があります。
だからこそ、
「どうしてしないの?」
ではなく、
「今、何がこの子の邪魔をしているのかな?」
と見てあげてほしいのです。
子育てでは、
目の前に出ている行動だけを変えようとすると、
親も子も苦しくなることがあります。
でも、
「この姿には何か理由がある」
と思って見ると、
対応が変わってきます。
子どもは怠けているのではなく、
「今はうまく取り組めないよ」
というサインを出しているだけかもしれません。
プリントをさせることを急ぐ前に、
まずは学ぶための土台を見てみましょう。
学ぶための土台をチェックしてみましょう
プリントが進まないとき、
つい、
「どうやったらやる気を出してくれるでしょうか?」
「どう声をかければいいでしょう?」
「ごほうびを使った方がいい?」
と、テクニックを探したくなります。
でも、その前に。
私はまず、
子どもが「学べる状態」にあるかどうかを見てほしいと思っています。
たとえば睡眠。
眠い。
疲れている。
夜更かしが続いている。
そんな状態では、
集中するのは難しいですね。
これは大人も同じです。
そして食事。
食事の時間が乱れていないか。
甘い飲み物やお菓子が増えていないか。
加工食品ばかりになっていないか。
主食や魚、野菜など、
毎日の食事が整っているか。
子どもの体は、
毎日の食べたもので作られています。
学ぶ力も、
体の状態と無関係ではありません。
さらに、
取り組む環境も大切です。
テレビがついている。
おもちゃが目に入る。
家の中が慌ただしい。
親が時間に追われている。
「早くして」
「まだなの?」
「これくらいできるでしょう」
そんな空気の中では、
子どもも落ち着いて取り組みにくくなります。
逆に、
「今日はここまでにしようか」
「昨日より丁寧にできたね」
「一緒にやってみよう」
そんな安心できる言葉があると、
子どもの心は動きやすくなります。
大切なのは、
無理に「やる気」を出させることではありません。
学べる体。
学べる心。
学べる環境。
その土台を整えることです。
プリント学習は、
机に座った瞬間から始まっているのではありません。
朝起きたところから。
ごはんを食べるところから。
親子で交わす言葉から。
一日の生活すべてが、
学ぶ力の土台を作っています。
「プリントをしてくれない」
そんなときこそ、
子どもだけを変えようとするのではなく、
少し広い視点で毎日の生活を見直してみてくださいね。
意外なところに、
ヒントが見つかるかもしれません。


