コラム
あって当たり前のコンプレックス
2016年2月1日 公開 / 2021年3月25日更新
「自分に自信がない」「コンプレックスがある」という人は、大勢いると思います。だいたいすべてにおいて満足している人に出会う事などは、ほとんどありません。特に「外見が駄目」と思っている人は、自分以外の人がかっこよく見えたり、かわいく見えたりするものです。
でも、人から見てどんなにうらやましいと思える人でも、「足が太くて嫌」とか「顔が小さくなりたい」とか真剣に悩んでいたりするので不思議ですよね。
コンプレックスとは、普通「劣等感」という意味合いで使われますが、心理学では「強い感情やこだわりを持つ」という内容で、あって当たり前のもの、個性のひとつと考えられます。
そうは言っても、コンプレックスで「自分に自信がない」という人に「大丈夫、たいしたことないよ」と伝えたところで、なかなか納得できるものではありません。
でも、今あなたの隣にる人もあこがれの人も、強さの差はあれコンプレックスを持っていることを知ってください。
そして、コンプレックスは思い込み、感じ方の部分もあります。例えば「唇が厚くて嫌」というコンプレックスが、ある人からは「セクシーで魅力的」と思われていたり、「額が広くて隠したい」と思っていても、ある人から見れば「知的でうらやましい」と見られていることもあるのです。
それに、コンプレックスと思う部分を強調して個性に変えている芸能人もいますよね。自分の嫌いな部分が人から見ると羨ましい部分だったりするのです。
見方、思い込みを変えれば、違う自分が見えてきます。上手に自分のコンプレックスと付き合えば前向きな自分の原動力になることもあります。
それでも、トラウマや理想と現実の葛藤などによるコンプレックスで思いつめてしまうと、悪化して心の病になることもあります。悪化させないようにコンプレックスの原因を見つめることも時には必要です。自分自身を追い詰めないように自分のコンプレックスと向き合い、受け止めて改善し、場合によっては専門家の手を借りて心の病を引き起こさないようにしてください。
どうにもならないコンプレックスの陰には、生きづらさを感じる大きな問題が隠れている場合もあります。
「悩んでいるのは一人だけではない」・・・ですが、どうにもならない心の問題は一人では解決できないこともあります。
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