納涼、パソコンの不思議な話
コラボ回線契約のトラブル事例
●先日、インターネットが繋がらなくなったという相談で、出張サポートの依頼がありました。早速お伺いしましたが診断で異常は見つからず、こういう場合は契約に問題があるという経験上の勘が働いて尋ねた所、案の定、つい最近回線契約を切り替えたとのこと。
●原因はコラボ回線業者によるものでした。
●以前、この依頼者宅へコラボ回線の代理店が電話で営業をかけたあと訪問して契約を勧めに来たそうです。「すべて自分たちがやります・・」と言って申込書を書かせたそうなのですが、転用を家主に投げかけたままフォローしなかったため回線転用の有効期限が過ぎてしまっていました。
●代理店の営業マンは申込時に現在契約中のプロバイダの解約を同時に指示していたため、依頼者がすでにプロバイダ契約を解約してしまっていたのです。当然プロバイダ契約がなくなったわけですから、突然インターネットに繋がらなくなってしまったのです。
●ご本人は営業マンが残して行った転用設定の有効期限などを記したメモが理解できているはずもなく、回線は切り替わっているものと思っていたようです。ですからつながらないのはパソコンの問題だと思って私にサポートを依頼されたのでした。
全国で増えているコラボ回線契約トラブルの実態
●このように、コラボ回線業者は申込時や契約時には「まかせてあんしん」的な営業トークでその気にさせて強引に回線を転用させます。しかし、あとのフォローやサポートに問題が出る場合も多く、今回のような最悪な結果を招くことも少なくありません。
●仕事も雑で、申込書には代理店名の記載もなく最上位の回線事業者に電話すると、驚くことにそのユーザーの契約登録は記録されて無いとの一点張り。今回のようなケースがレアケースではない証拠に下記記事にはコラボ回線などの被害実態が報告されています。
●国民生活センター
光回線サービスの卸売に関する勧誘トラブルにご注意!
http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20160212_2.html
相手の問題より自分自身の問題として考える
●回線の自由化で、ネット回線業者が増えています。電話回線やインターネット回線の契約内容は一般の人にはわかりにくく、一度契約すれば何年も関わることがないために仕組みや内容も把握できる機会がほとんどありません。ですから、提示された金額と営業の人を信じるしかありません。
●要するに、判断材料というものが殆ど無いところへメリットばかりを強調しますから、信じこまされその気にさせられているのです。
●2019年に、総務省ではネット回線業者を登録制にしました。
https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/d_syohi/135414.html
●一覧の中に登録のない業者による営業は無資格で違法です。※一覧への反映には時差がありますので詳しくは総務省にお尋ねください。
●ITの歴史は浅く、特に日本では法的・制度的な対応が非常に遅れていて、これまでの一般社会での様々な経験や応用が通用しにくいという側面があります。
●私の判断は大丈夫、これはきっと確かだ・・・という自己判断がおおよそ当てはまらないのがIT関連です。あれこれ悩んでいるよりもITで困ったら、「思い切ってその道の確かな専門家に相談する」のが一番です。
●これは私の言葉ではなく、先日、サポートでお伺いした方から言われた実際のユーザーの言葉なんです。
●ITでわからない、おかしい、大丈夫か?という疑問が湧いたら是非、信頼できる専門家へご相談ください。
九州インターワークス 注目のページ
「パソコンの常識、ウソ・ホント」
http://www.kumin.ne.jp/kiw/truestorys.htm