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高塚哲治

欠陥住宅問題を解決し良質な建築の創造へ導く一級建築士

高塚哲治(たかつかてつじ) / 建築家

タウ・プロジェクトマネジメンツ一級建築士事務所

コラム

「不動産」の「一括借り上げ(「サブリース」)」問題②

2018年11月19日 公開 / 2020年12月28日更新

テーマ:欠陥住宅

コラムカテゴリ:住宅・建物

 「サブリース契約」をしても、リスクは回避されていないといわれます。
 「サブリース契約」の多くは、「建築(設計、施工)」+「サブリース契約」です。
 「建築(設計、施工)」の費用には空室リスクの費用が上乗せされている場合も多く、「サブリース会社」は、まず「建築(設計、施工)」の部分でほとんどの利益を出します。
 「建築(設計、施工)」の内容や建設費用については、必ず適切かどうかを確認するべきであり、建築に詳しくない発注者は、設計内容を含めて専門家に相談することです。
 「相場がわからない人は必ず相見積をとりましょう!」というアドバイスも、専門家が実施しない限りは適切なものとはなり得ません。
 建築費の相場もわからず、自身だけで判断するならば、下手に不動産投資に踏み込まないほうが良いでしょう。
 また、「家賃保証で空室のリスク、月々の支払いの心配は要りません!」という広告を見かけますが、これも疑問です。
 30年間にわたり「家賃保証」を確約することなどできるわけがありません。
 「家賃保証」についても、当初の設定賃料がずっとは続くわけではなく、契約条項においては、必ず「賃料の見直し」という項目があり、小さい文字で、「2年毎に見直しがあります。」などと記載されています。
 その上、「サブリース会社」が出す収支プランは、賃料の値下がりや、今後の人口減少などは考慮されていません
 今後どんどん人口が減っていく中、賃料相場は確実に下がっていくことが予想されます。
 更には、募集開始の数ヶ月は保証免責(保証しない)という条項も設けられています。(次回に続く)



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高塚哲治(タウ・プロジェクトマネジメンツ一級建築士事務所)

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