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コラム
「マンション」が傾斜:横浜市
2014年6月10日 公開 / 2020年12月28日更新
「住友不動産」が2003年に分譲した横浜市内のマンション全5棟のうち1棟(鉄筋コンクリート造、地上11階、延べ面積約14000㎡、65戸)が、施工不良(一部の「基礎杭」が支持層に到達していない。)のため傾斜していることが判明しました。
調査に当たった横浜市は、「建築基準法第20条」と、「建築基準法施行令第38条第3項」に違反していると判断し、「マンション管理組合」に対し、適法状態に是正するように行政指導していますが、実質上は、施工不良の責任を認めた設計施工者の「熊谷組」と、売り主としての責任を認めた「住友不動産」への指導となります。
「マンション管理組合」が大規模修繕に当たって調査したところ、隣の棟とをつなぐ渡り廊下の手すりがずれていたり、一部の梁にクラックが生じていたり、傾斜をうかがわせる現象が見受けられたようです。
「管理組合」は、調査結果を特定行政庁である横浜市に報告しました。横浜市は、「基礎杭」が支持層に到達していないことを重視し、「住友不動産」と「熊谷組」に対して実質的な行政指導をすることになったといいます。
「住友不動産」は、「管理組合」の承諾を得たうえで、補修工事を含む是正工事を行う考えで、第三者の専門家の意見を聞きながら、建て替えるのか、補修するとしたらどのような補修をするのかといったことを含めて住民側と協議のうえ、是正工事の方法を検討するそうです。
「熊谷組」は、【「杭」工事において、事前のボーリング調査からは想定し得なかった「支持層」の急激な落ち込みがあったことに加え、「杭」先端部の掘削土から支持層と同種の土が確認されたことから、「支持層」に到達と判断したと推察されるが、詳しい原因については引き続き調査中。」としています。
建築物の大小にかかわらず、「杭」や「地盤補強工事」を含めた「基礎」工事には、十分留意する必要があります。
タウ・プロジェクトマネジメンツ一級建築士事務所
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