「アールヌーヴォー」の名建築「オルタ美術館」(ブリュッセル)訪問
「生駒山」を望む東大阪市にある「旭町庁舎」(「旧枚岡市役所」「旧東大阪市役所東支所」)は、コンクリート打ち放しのダイナミックな外観と、「モデュロール」を用いた「スチールサッシ」の組み方や「ブリーズソレイユ」「屋上庭園」など、大阪で 「ル・コルビジェ」への造詣を深めることの出来る貴重な建築物です。
四方がゆるやかにそりあがる寺社建築のような屋根と、大きく反ったメインエントランスの庇など、どこか「和」を感じることの出来る造形から、「西澤文隆」氏の特徴も感じることができます。
「塔の家」の「東孝光」氏も設計に携わるなど、関西のモダニズム建築を語る上でははずせない作品で、建物内外での増改築が、竣工当時の設計意図を無視していることは残念だと批判されていますが、圧倒的な存在感とディティールにまでこだわったこの作品の良さは今も健在で、大阪を代表する「モダニズム建築」であることに変わりありません。
東大阪市の計画で、この秋に建て替えの着工が迫っていますが、国際的組織「DOCOMOMO」日本支部のメンバーが、再生計画案を東大阪市に提出した模様です。
名建築は、残してほしいものです。
(讀賣新聞:2017.03.15抜粋)
タウ・プロジェクトマネジメンツ一級建築士事務所