「ギャルリー・サン・チュベール」(ベルギー:ブリュッセル)
「坂倉準三」さんが設計を担当した日本の代表的な近代建築である「県立近代美術館鎌倉館」(鎌倉市)について、「耐震補強」の実施により、存続が可能とする調査結果が発表されました。
建築物は今後も維持される見通しで、敷地を所有する「鶴岡八幡宮」と維持管理などについて協議を進め、存続方法を探る模様です。
「県立近代美術館鎌倉館」は、老朽化や耐震基準を満たしていないことを理由に平成28年3月末で閉館され、取り壊されることになっていましたが、「日本建築学会」などから存続を求める要望書が提出されていました。
耐震調査を実施した結果、震度6~7クラスの地震で倒壊の危険性があるものの、柱脚の補強により耐震性の向上は可能であるとのことで、耐震工事の費用は約2億1千万円が見込まれるといいます。
国の史跡である八幡宮境内では、原則的に大規模な改修工事はできないところ、耐震工事を行う場合、現在の基礎部分より深い部分を掘削する必要がないことから、「鎌倉時代」の地下遺構を損なわずに工事が実施可能であるといいます。
「県立近代美術館鎌倉館」は、国内初の公立近代美術館として昭和26年に建設され、近代建築の保存に取り組む国際組織「DOCOMOMO」が、「日本の近代建築20選」に選出するなど、高い評価を受けています。
(讀賣新聞16.01.28抜粋)
タウ・プロジェクトマネジメンツ一級建築士事務所