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コラム
「黄金のアフガニスタン展」:九州国立博物館
2016年2月4日 公開 / 2020年12月28日更新
「シルクロード」の中間に位置して、古くから東西南北の文化が行き交う「文明の十字路」と呼ばれた古代「アフガニスタン」の文化財を集めた特別展「黄金のアフガニスタン-守りぬかれたシルクロードの秘宝」が2016年1月1日~2月14日の間、10周年を記念し「九州国立博物館」で開催されています。
「ギメ国立東洋美術館」「メトロポリタン美術館」「大英博物館」など世界で170万人を魅了したきらびやかな黄金製品などの秘宝が、日本で初公開されています。
紀元前2200年頃から紀元後2世紀頃にかけて古代「アフガニスタン」各地で栄えた文化が紹介され、なかでも、「アフガニスタン」北部の「ティリヤ・テペ」から出土したきらびやかな黄金製品の数々は日本初公開で、その輝きに魅了されるといいます。
これらの名宝は、首都「カブール」にある「アフガニスタン国立博物館」で所蔵されていましたが、1979年の「ソビエト」軍侵攻と続く内戦により、博物館は甚大な被害を受け、所蔵品の多くは永遠に失われてしまったと考えられてきましたが、国の宝を守ろうとした博物館員は、貴重な文化財を秘密裏に運び出し、秘密の場所に隠していたそうです。
文化財を通し、自国の文化を世界に発信するため、「アフガニスタン」政府は展覧会としてこれらの遺宝を世界巡回することを決定し、2006年の「フランス」の「ギメ国立東洋美術館」を皮切りに、「アメリカ」の「ナショナル・ギャラリー」や「メトロポリタン美術館」、「イギリス」の「大英博物館」など世界10カ国を巡回し、170万人以上が“奇跡の秘宝”に魅了されたといいます。
また、古代「アフガニスタン」の至宝231件に加えて、「シルクロード」を生涯のテーマとして描き続けた日本画家の「平山郁夫」さんが、内戦のさなかに「アフガニスタン」から不法に持ち出された「流出文化財」を「文化財難民」と位置づけ、再び「アフガニスタン」に平和と安定が取り戻されるまで「日本」で保護するよう提唱し、賛同者から譲渡された文化財のうち15件が特別展示され、この15件を含む「アフガニスタン」からの流出文化財102件が、「アフガニスタン」へ無事に返還されることになっています。
(讀賣新聞16.02.04抜粋)
タウ・プロジェクトマネジメンツ一級建築士事務所
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