「ギャルリー・サン・チュベール」(ベルギー:ブリュッセル)
「ベルリン市」郊外で建設中の「ベルリン・ブランデンブルク国際空港」は、今年10月27日に予定されていた開港予定日の延期を発表したそうです。
「同空港」の開港予定日は、これまでにも3度延期されて、今回で4度目です。この事態を受けて、「ベルリン市」の「ヴォーヴェライト市長」(社会民主党=SPD)は運営会社の監査役会代表を辞任すると表明しました。ただし、監査役会には引き続きとどまるといいます。
開港予定日の延期については、正式発表に先駆けて「ビルト紙」が『空港関係者の間で2014年以前のオープンは不可能との見方が強まっている。』と報道し、これに続いて、運営会社を構成する「ベルリン市」と「ブランデンブルク州」、「連邦政府」が4度目の延期を正式に発表したものです。
「同空港」運営会社の監査役会代表を辞任する「ヴォーヴェライト氏」の後任には、「ブランデンブルク州」の「プラツェック首相」(SPD)が就任する予定ですが、「ベルリン市」議会内では、野党「自由民主党」(FDP)および「緑の党」から『ヴォーヴェライト氏は責任を取って市長を辞任すべき。』との声が上がり、「緑の党」の「ポップ」議会内代表は「ヴォーヴェライト氏」への不信任案を提出する意向を表明しています。
運営会社は2012年12月19日、工期が延びることに伴って生じる12億ユーロの追加費用の出資許可を欧州委員会から取り付けたばかりだったが、今回のさらなる延期により、新たな追加費用が発生することは必至となり、開港が2014年秋になった場合、最低でも5億ユーロが必要になるとみられているます。また、開港延期によって運営会社の負担額は月々2,000万ユーロに達しているとも言われています。
工期の遅れに関する報道によると、1,000本の木が間違った場所に植えられていたことが発覚するなど、建設現場での数々の問題が露呈しています。
さらに、2012年6月の開港が延期になった時点で報じられた防火装置の問題も解決を見ず、開港が2015年まで延びるとの見方も出ているようです。
また、「中国」メディアの「環球時報」は、英メディア「デイリーメイル」が1日に発表した【世界の7大ムダ観光資源プロジェクト】の1つに、1998年に建設停止して15年間放置された「北京」の遊園地「ワンダーランド」が選ばれたと報じています。
90年代に「北京市昌平区」で建設が始まった「ワンダーランド」は、総工費8000万ポンド(約138億円)を誇り、当初は米国の「ディズニーランド」に匹敵する規模になるとされていたが、「デベロッパー」と「土地所有者」とのあいだでトラブルが生じたことで建設が中断し、2013年に取り壊されるまでの15年間、「幽霊城」の如く放置されたと説明しています。
尚、【ムダ観光資源プロジェクト】には、48階建ての高層ホテルとして建設されながら途中で重大な欠陥が見つかり、工事が無期限延期となった「米国ラスベガスのホテル」、2003年に着工するも、2008年の「金融危機」でとん挫した「アラブ首長国連邦:ドバイ」の「人工島リゾート」、2012年6月に営業開始予定のはずが、「火災探知システムの故障」などによって開業できていない「ドイツ:ベルリンの空」港が選ばれたといいます。
更に、「北朝鮮」の「柳京ホテル」も4億5000万ポンド(約780億円)を費やした「ムダ遣いプロジェクト」として名前が挙がったそうです。
(「テーゲル空港」の様子)
(「テーゲル空港」の様子)
(2014.11.13:讀賣新聞)
タウ・プロジェクトマネジメンツ一級建築士事務所