「華麗なるギャッツビー」:作家「スコット・フィッツジェラルド」
「飛鳥」から「平安」時代にかけて貴族が着用した漆塗りの冠が「長岡京市」の「長岡京時代(8世紀後半)の遺構」で4点見つかったと同市埋蔵文化財センターが発表しました。
保存状態が良く、複数が同じ場所で出土するのは珍しいといいます。漆塗りの箱も出土し、同センターは漆製品の工房が近くにあったものと推定しています。
網状の繊維に黒漆を塗った「漆紗冠(しっしゃかん)」といい、7世紀後半の「天武天皇」の時代から五位以上の貴族がかぶると定められていたものです。過去に「正倉院」(奈良市)や長岡京の遺構などで発見されましたが、断片であったり破損したりして原形がわかりにくいものが多かったといいます。
今回、長岡京の南端に近い「六条大路」と「東一坊大路」の交差点を発掘したところ、ひしゃげた状態の「漆紗冠」が土中から4点見つかりました。最も大きい冠は横15センチ、縦12センチで、ふちにあたる輪が失われているものの、元の形に近い状態で残っていたそうです。
また、動物の皮を漆で塗り固めた「漆皮箱(しっぴばこ)」の一部も出土しています。「正倉院」(奈良市)に類例が保存されていますが、遺跡からの出土例は珍しいということです。ほかにも漆を入れたつぼや漆のしみこんだ紙もあったようです。
同センターは【周辺に漆製品を作る工房があったと考えるのが妥当だ。「平安京」に移る際、不良品や破損した製品を廃棄したのではないか】と推測しています。
《讀賣新聞13.06.28》
タウ・プロジェクトマネジメンツ一級建築士事務所