ノウハウ以上に、ノウホワイが大事!
ある店舗視察の現場で、私は経営課題の核心を目の当たりにしました。
ある青果部門。バイヤーから「在庫は少ないが売上が取れていない」「粗利率を守るために、守りの売場になっている」という報告を受けて、その店舗場に入りました。
実際の売場はどうだったか?
一目で「売れる売場」ではないことが明らかでした。
・季節感が伝わってこない
・何を売りたいかが見えない
・お客様にとっての「買う理由」が設計されていない
マグネット売場には、売上下位の商品や、ライフサイクルの終わりに近い商品が並び、本来売るべき商品が目立たない状態だったのです。
現場の思い込み vs 実績データ
「この地域は高齢者が多いので、柑橘類が売れるんですよ」(5月上旬)
そう語るチーフ。しかし、ベストレポート(実績上位品目)を確認すると、それと真逆の結果が出ていました。
ここで浮かび上がったのは、「経験=正解ではない」という事実です。
気候の変化、商圏の人口構成の変化など、マーケットは常に動いています。
それに応じて売れる商品も変わっているのに、「思い込み」「役に立たない経験則で運営されている――これこそが、今のスーパーマーケットが直面する重大な課題です。
売場づくりに“データの視点”がない
多くの企業で見られる共通の問題は、「売場設計が思い込みで行われていること」です。
データに基づいた商品選定・陳列設計がなければ、
・主導線のマグネット売場の“通行量”はムダになり
・お客様の“買う意思”は刺激されず
生産性の高い売場づくりは永遠に実現しません
「できない」のではなく「知らない」「やり方を教えてもらってい
指導の終了予定時間が近づきました。
しかし、気になって仕方がないイチゴとカットフルーツの売場があり、残りの10分程度で、私は、その売場を、その場で変更して見せてあげました。
売場改善を施した直後、チーフから「この陳列ならボリューム感もあり、掃除もしやすく、楽にできます」と喜びの声が出ました。
重点商品のトマトのマーケティング手法も伝えて、「200%は出せるよね・・・」と冗談半分に私がチーフに伝えると、「さすがに200%は無理でが、120や130%くらいは目指してやってみます」と、やる気の返事をくれました。
つまり、やる気がないのではなく、“やり方を知らなかっただけ”だったのです。
ベテランも、パートも、チーフも、「きっかけ」があれば変われます。
問題は、「そのきっかけを会社として用意しているかどうか」です。
固定観念のままでは企業が消える
・売場は変えていない
・人の教育もしていない
・現場の声は経験頼り
このような企業が、今の時代の人手不足・原価高騰に耐えられるでしょうか?
企業の存続は、「一人ひとりが変化し、成果を変える仕組み」を持てるかどうかにかかっています。
【会社として“仕組み”で変える】
部下ができないのではなく、「できるようにする仕組み」を持っていないことが、根本的な問題です。
・現場でPOSデータを確認する習慣
・成果につながる「売場の原則」を共有
・全社員が同じ言語で売場を語れる環境
これが整えば、売上も、粗利も、現場のやりがいも、確実に変わっていきます。
【成長する企業は、すべて“学ぶ企業”】
私は今、数多くのスーパーマーケットを支援していますが、成長している企業には必ず共通点があります。
それは、「現場を変えることを恐れず、現場に投資している」ということです。
結果を変えるのは、商品ではなく“仕事の仕方”です。
そしてその仕事の仕方は、実は「簡単で、楽で、早い方法」によってこそ成り立ちます。
今一度、現場を見てください。
・思い込みにとらわれていないか?
・成果につながる売場設計ができているか?
・現場の人材が、自転車に乗れるようになっているか?
この問いに、経営者として正面から向き合っていただければ、あなたのお店の未来は明るいものになります。
■■■【最新動画】 YouTube チャンネル :儲かるスーパーにする方法 ⇩⇩⇩



