ノウハウ以上に、ノウホワイが大事!
スーパーマーケットの粗利益を向上させるための方法について解説します。
即効性があり、現場で具体的に取り組めるものです。今回は、良い結果を出すための8つの方法を具体的な計画例とともにご紹介します。
「なかなか粗利益がアップしない」「なにから手を付けたらいいのか分からない」と悩んでいる方は、これらの施策を参考に、先ずは出来ることから実行してみてください。
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1. 高値入れ商品の「視認率を上げる」売場展開
計画例:週末に利益率の高い「オリジナルサラダ」をエンドに配置する
利益率の高い商品を顧客の目に留まりやすい場所に配置します。
例えば、週末に自社開発の高利益率商品「オリジナルサラダ」を冷蔵ケースのマグネット部分の目立つ場所に陳列し、POPなどで来店客の注目を集めます。
これにより、普段はお客の目に留まりにくい商品の視認率をアップさせて、売上と粗利益の増加を目指します。
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2. 値引き・廃棄ロスの即時削減
計画例:賞味期限が近い商品の「お買い得ワゴン」を目立つ場所に設置する
消費期限が近いパンなど、廃棄ロスを減らすために、一箇所に集めた「お買い得ワゴン」を客動線上に設置し、来店客がすぐに目に留めやすくすることで、値引き商品を早期に販売することが出来ます。
これにより、値引きロスと廃棄ロスを最小限に抑えます。
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3.効果的な販促POPの活用
計画例:賞味期限が近い商品の「お買い得ワゴン」を目立つ場所に設置する
商品の価値やメリットを効果的に伝えるPOPを活用します。
例えば、利益率の高い「ちりめんじゃこ」に対して、「カルシウムたっぷりで骨も健康!」というキャッチコピーを入れたPOPを作成し、商品の健康面でのメリットを強調します。特に家族の健康を気にする顧客に訴求することで、購入意欲を高め、販売量の拡大をはかります。
これにより、商品の持つ「健康的な付加価値」を伝え、顧客心理に訴えて手に取りやすいようにすることで、商品の売上、粗利益アップが期待できます。
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4. スタッフによる推奨販売
計画例:利益率の高い「焼きたてピザ」を推奨販売するために試食を提供
スタッフが積極的に商品の推奨販売を行う計画です。
例えば、ピークタイムに利益率の高い「焼きたてピザ」を試食とともに顧客に推奨販売することで、商品の美味しさや魅力を直接伝え、購入を促進します。
また、タバスコなど関連商品も関連陳列することで客単価がアップして、粗利益を増やすことが期待できます。
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5. 店内レイアウトの見直し
計画例:惣菜コーナーの隣に「サンドイッチ用パン」や「スープ」を配置する
顧客の購買動線を考慮し、ついで買い(関連購買、想起購買)を促すレイアウトに変更します。
例えば、惣菜コーナーの近くに「サンドイッチ用パン」や「スープ」を配置することで、簡単に食事を準備したい顧客のニーズを捉え、客単価のアップをはかります。
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6. 独自商品の品揃えと価格設定
計画例:競合店が扱わない商品(カテゴリー)の提案
価格競争の少ない商品の品揃えで、粗利益率の向上をはかります。
例えば、「高級チョコレート」や「オーガニック商品」など競合することが少ない商品の価格を適正に設定します。
比較対象が無ければ、高値入れを設定することが可能となります。即効性のある利益向上が見込めます。
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7. 利益率の高い商品の販促強化
計画例:季節限定「プレミアムフルーツジュース」を目立つ場所に配置し、試飲コーナーを設ける
季節限定など、利益率の高い「プレミアムフルーツジュース」を店内の目立つ場所に売場を配置し、試飲コーナーも設けます。
また、販売スタッフには商品の特徴を顧客に伝えるよう教育し、積極的に提案販売を行います。
これにより、販売促進と粗利益向上を実現します。
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8. データ分析による売れ筋商品の強化(欠品削減)
計画例:POSデータを活用して、平日夕方の「スイーツ」の在庫を充実させる
POSデータを分析し、売れ筋商品の販売強化を図る計画です。
たとえば、平日夕方に「スイーツ」の需要が高まる傾向があることが分かった場合、その時間帯に合わせて在庫を充実させ、欠品を防ぎます。
これにより、売上機会を逃さず、粗利益を簡単にアップさせることが出来ます。
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これらの8つの施策は、現場で実践しやすいもので、即効性のある改善策です。
取り組んでいないことを実行してみることや、8つのうち、2つ3つと組み合わせて行うことで成果を拡大することも出来ると思います。
店舗全体での共有とチームワークが重要となるため、スタッフ全員で粗利益向上を意識し、取り組むことで、成果の最大化に繋がります。
また、活動を通じて、お客に「商品の価値を知ってもらう」、「楽しさを実感してもらう」ことで、買い物自体の体験価値も向上して、お店のファンづくり(お客の顧客化)にも繋がることでしょう。