数ケ月で、粗利益率を2%アップさせたスーパーマーケットの業務改善の話

新谷千里

新谷千里

テーマ:スーパーコンサルからのヒント

「頑張っているんですけど、儲からないんですよねぇ・・・」
半年前から、コンサルティングをスタートした、クライアントのオーナー社長の話です。

長年、低収益で悩んでいるスーパーは、全国に山ほどあると思います。
コロナ禍特需で伸びた20年。
21年の今年は、その反動で前年割れになっている会社も多くあります。

「19年の売上と対比して、考えよう」という、中小企業の社長もいます。

しかし、本当に、それで良いのでしょうか。

短期間で、2%アップ!

長年、低収益に悩んでいるスーパーマーケット。
ご紹介するクライアントも、その一社です。
正確には、「その一社でした」となりつつあります。

このクライアントは、私がコンサルティングをして、2~3ケ月で変化が見え始めました。
月を重ねるごとに、全体のムダが少なくなり、決算の粗利益が2%アップしたとのことです。

なぜ、短期で、これだけの業績アップが実現できたのか。
それは、今までの「結果の出ないやり方」を止めて、「結果を出せるやり方」に変えてもらったからです。

そして、クライアントには、目先の売上ではなく、利益(儲け)にフォーカスして、目標を持って行動するように伝えています。

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未だに売上を追っている

コロナ禍で増えた売上は、お店が良くなったからではなく、お客の行動が変化したからです。
19年の売上に対して、今年を考えるということ自体、何も変化しないことを宣言しているようなものです。
お客が変わることを期待するのではなく、こちらが変わらなくてはいけないのです。

ご紹介しているクライアントは、長年信じて、やり続けてきた方法を徐々に変えて、粗利益率をアップさせました。
基本原則を学び、良い結果が出せるやり方を日々実行して、血肉化してきています。要するに、仕組みとなって来ているのです。

粗利益の2%アップは、売上高で考えると、前年対比で約110%の伸びを意味します。
そして、なんと言っても、「儲けが増えた」ということです。

このクライアントでは、在庫が適正化して、見切りが減り、廃棄が激減し、欠品も削減できています。
そして、徐々に実践的マーケティングの実践に掛かって、成果が出てきています。
現場の作業行工数は、確実に減ってきていますので、やがて、投入人時も減ってきます。

次のステップは、戦略策定とそこへの(戦略的)人時投入です。

目先の売上を追わない経営

売上は、マーケティングやマーチャンダイジングの行動結果として、付いてくるものです。

そして、それらは、お客の視点に立った、
「お客のニーズに答える」
「お客の問題を解決する」
「お客の知らない、何かを教えてあげる」
と言う様な、お客のベネフィットを念頭に置いた、ムダの無い生産性の高い行動から生み出されるものです。

IS(従業員満足)とCS(顧客満足)を考える上で重要なことは、従業員が働きやすい環境を整えて、顧客に良い対応が出来るようにすることです。
結果的に、会社の業績は、安定して向上することに繋がります。

粗利益率2%のアップは、現場における在庫が適正化や、見切りや廃棄の削減、そして、欠品削減などは、お客の嫌がることを削減して、現場のムダを少なくして、作業を簡単に楽にして、顧客満足度を高めることによるものです。


クライアントと私の目標は、昨年の粗利益や営業利益を抜くことです。
そのためには、基本原則を学び、日々実行することです。

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新谷千里
専門家

新谷千里(経営コンサルタント)

有限会社サミットリテイリングセンター

100社以上の業績向上を実現した業務改善のプロ。売れてしまう実践的マーケティングと作業改善、そしてコスト削減。他では教えてくれない理論と実地指導で、競争の厳しい時代に確実に営業利益を向上させます。

新谷千里プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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